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風の中の小鳥

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「まことにはかなきものは、ゆくえさだめぬものおもい。風の中に巣をくう小鳥」(作大手拓次)私なぎの物思いの幾つかを・・・

奈良をウロウロ

一月15日、16日と、奈良と飛鳥をウロウロしてきました。
勿論、かるほさんに連れて行ってもらったのです、はい。
例年なら奈良検定が終わったその足で行くんですが、
今回私は試験が終わった日には新幹線に乗る予定だったので、15日にしてもらったんです。
そしたら、この日は雨!
かるほさんとどこかに出かけて雨なんてすご~~く珍しい・・・・
まあ、この日は、西大寺の大茶盛に行ったあと西の京をウロウロするという、
いわば慣れたコースなので雨はそれほどの問題ではありません。
が、しかし、一つ大きな忘れ物をしてきました・・・カメラも持ってなかったし、スマホの充電器も忘れた(汗)

と言う訳で、今回はほぼ写真なしです・・・・特に16日はスマホの電源が切れかかってたので・・・・・

西大寺のお茶盛は、大昔に行ったきりなんで記憶もおぼろげですが、
確か昔は成人式の後に行くと無料だったので、振り袖の人が多くて華やかだったような。
・・・・へそ曲がりだった若い日の私は、成人式にも行かなかったんだけど~。

大茶盛は、鎌倉時代、叡尊(西大寺中興の祖ですね)が、修正会の結願に際して
西大寺の鎮守社で人々にお茶をふるまったことに始まりました。
ってことは、この時期がオリジナルってことですね(今は、春にも秋にもやってます~)
お茶は広間でふるまわれますが、しつらえはこんな感じ。
赤い毛氈と松に白い雪、クリスマスみたい~~♪
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どでかいお棚に飾られたお道具。
お正月なので、お棚にはしめ縄が張ってあります。
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勿論、お茶碗も、茶筅も、棗も大きくて重そう!
お手前はお坊さんがなさるんですが、そりゃ、か弱い女の細うでであのお茶筅を振り回すのは無理なんじゃないかしら・・・今の私なら出来るかも?(笑)
それでも昔よりは小ぶりになった感じのお茶碗で、美味しくいただきました~♪
その後、西大寺の鎮守社に行き、試みの大仏殿、喜光寺へ。
ここでかるほさんは写経をされたので、その間に私は境内をウロウロ。
これは秘仏の「宇賀神さん」のお社でこの日は開帳されてました。
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雨がしとしと降り続くなか、垂仁天皇陵の西側の道を行き
(一度も行ったことがなかったので行ってみたんですが、あんまりお勧めは出来ません。
最後は古墳の縁をよじ登った感じでした)(笑)
唐招提寺を素通りして、薬師寺から休丘八幡宮へ行きました。
ほら、人の来ないマイナーなところが好きなんですよ、私たち(笑)
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ここ、あんまり来ませんよね~。
でも、春には参道の桜がほんとに綺麗に咲くんですよ。

で、この日のお泊りは、飛鳥稲淵の祝戸荘。
ここは各客室にそれぞれ飛鳥ゆかりの人の名前が付いてて、私たちが泊まったのは、浄御原の館の「大津」お隣は「草壁」でした・・・・これって、なんか悪い冗談?(笑)
お夕食はこんな感じ!
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万葉あすか葉盛御膳(古代食)だそうで、ご飯は古代米でしたよ☆
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この日の泊り客は私たちだけだったそうです…・

さて16日、雨もすっかりあがって、飛鳥をウロウロするのに何の問題もありません。
この日はかるほさんの提案で、飛鳥の廃寺を色々回ろう!と言うことになってて。
しかも、益田の磐船と吉備池廃寺も行くというものすご~~い、長距離コースなので、
アシスト付きの自転車を石舞台で借りることになりました。

まず最初は坂田寺跡。
もとは飛鳥五大寺の一つだったというこのお寺は鞍作り鳥が建てたとも言われていますが、今は完全に何にもありません。
ここはお泊りした祝戸荘と谷を挟んだ対岸にあって、以前、水野先生に連れてきていただきました…・
スクーリングだったか、飛鳥ウオークだったかしら・・・・

雨の後の道を歩いて石舞台に行き、電動アシスト自転車を借りたんですが、これが怖いのなんの!
毎日自転車に乗ってるので、いつもの調子で乗ろうとしたら、
ぎゃ~~~~!!
なによ、これ!!
いつものママチャリと大きさが違うし、ハンドルがフラットだし、一足踏んだだけで、さ~~~っと走りだすし、
怖い~~~~
しかも、年のせいで(元々か?)運動神経が鈍ってるので、スピードにも操作にもなかなか慣れない~~。

と言いつつ、まず金鳥塚へ。
ここは家型古墳が外からみられるんですが、昨年発掘調査され「日本のピラミッドだ!」と言われて有名になりました。
石舞台からここへの道ってすごい坂だし、アシストで良かったかな、と少し思いだしながら、
かるほさんの後を追って、飛鳥川の西の自転車道をヨタヨタと下って橘寺へ。
うわ~~、この道初めてかなあ?などと思いながら
苺のハウスの横を走ってると、不意にこの道を歩いた記憶がよみがえって来ました。
正確には、
「ここでみぴさんがハウスのおばさんから苺を買って、わたし、その苺をもらって食べた!」
という記憶なんですが(笑)
苺を食べなかったら思いださなかったかも(笑)

橘寺と川原寺跡を素通りして(この辺りはメジャーですもんね、いつでも来れるし)(笑)
聖徳太子が飛鳥に建立したお寺の一つ、定林寺跡へ。
ここは水野先生に連れて来ていただいたのを覚えてます~、だけど、道は分かんない(汗)
私の記憶では、細い道を入って、どえらい急坂を登ったような気がしたんですが、今回は広い道からいきなりそのものすごい急な坂へ。
かるほさんはアシストの力を信じて一気に登りましたが、私は、あまりに怖くて押して登りました(笑)
先生とご一緒した時は鬱蒼と茂った中に土檀があったんですが、あたりは綺麗に切り払われ、見晴らしも良くなってました。

この前日のニュースで、飛鳥小山田遺跡で舒明天皇滑谷岡陵が発掘された!とやってたんですが、
この小山田遺跡は飛鳥養護学校の中。
丁度通り道なので養護学校に寄ってみたら、門前に橿考研の人がおられて「学校なので入れません。」
と言って資料をくださいました☆
発掘されたのは、一辺50メートル以上の方墳で、石舞台古墳を超える国内最大級の方墳だそうです。
で、このあと菖蒲池古墳に行ったら、菖蒲池古墳ってこの小山田遺跡のちょうどお隣になるんですよ~。
橿原市と飛鳥村に行政区が分かれてるからとなりって言う感じがしなかったですが、関係があるのかも知れませんね。
そしてこの菖蒲池古墳もやっぱり水野先生とご一緒しました。
飛鳥には水野先生の思い出が一杯です。

道なりに岡寺駅まで走って(この辺りまで来るとアシストにもずいぶん慣れて、めっちゃ快適になりました~~早くて楽チンだわ~~~)益田の磐船を目指します。
磐船は飛鳥から離れてるので、話には聞くけどいったことがありません・・・・アシストじゃなかったら絶対行かなかったと思います!
孝元天皇軽境原宮跡と言う石柱を見て、孝元天皇が祭神の牟佐坐神社により、益田の磐船へ。

これがまた幹線道路沿いにいきなりこんもりした丘があったんですが・・・・
かるほさんから「磐船は道なき道を登るから歩ける靴を履いてくるように!」と言われてたんですが、
その助言は大正解で、急な石段が終わったと思ったら道が細くなり、え~~?どこ~~~?
みたいな道を数分歩くと眼前に巨石が!
しかも、これ、ほんまに巨石!!
しかもその上部には、人工的かつ幾何学的な穴が二つ!
周りには何とも知れぬ刻み目が・・・・
天文台だったとか、古墳の石室を作ろうとしたけど割れ目が入って捨て置かれたとか、
いろんな説があるようです…・
いや~~、ほんまに謎の巨石でしたわ~~~

ここから岡寺駅に戻ろうとしたら、行きよりずっと早く戻れてややビックリ…・どうも行きは相当遠回りしたみたいです・・・アシストだったから平気でしたわ(笑)

岡寺近くノ「サロンあい」ででおひるごはん。
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ものすご~~いボリュームでしょ!
アシストだからあんまりエネルギーを消費してないのにな~~と思いつつ、全部平らげたのは言うまでもありません(笑)

さすが電動自転車、思ったよりずっと時間が稼げてるので、次は本薬師寺跡です。

今の薬師寺の前身にあたり、天武天皇が皇后(のちの持統天皇ですね)の病気平癒のため建立に着手したけど、完成しないうちに崩御したので、持統天皇がその遺志を継いで完成させたとか。
平城遷都に伴って寺は伽藍ごと西の京へ移築されたとも、別々に造られたとも言われてますね。
現在この跡地には、金堂の礎石や東西両塔の上壇、塔の心礎などが沢山残ってました。
そして、畝傍山がみごとに望めて、天武天皇がこの地を選んだ理由が分かる気がしました。

このあと、藤原京跡を走って、奈文研につきあたり(笑)藤原京から出土した瓦なんかを沢山眺めて小休止、
紀寺跡、大官大寺跡 という説明板か石柱しかない、これぞ正統の廃寺跡って感じの(笑)廃寺跡を見て、
奥山久米寺跡へ。

奥山の集落の中で奥山久米寺を発見しました!
ここでは塔跡の上に見事な十三重の石塔があって、とっても良い感じでした~♪

次は廃寺の中の廃寺?(笑)
山田寺跡へ。
寺跡は広々としていて、往時の山田寺の見事さを偲ばせます。
ここへは確か昨年の夏来たんですが、その時は雑草が生い茂り「マムシに注意!」の立て看板が怖くて
中を歩きまわれなかったんですが
今回歩いてみて足元がジュクジュクと水分を含んでいるのにビックリ。
雨は上がって暫く経ってるのに、土檀の上でもジュクジュクだし。
多分、水分の多い地形なんでしょうね。
だから、あの回廊は残ったんだわ・・・とかるほさんと話しながら歩きまわりました☆

で、次は吉備池廃寺なんですが、この遺跡は、舒明天皇11年に造営が始まった百済大寺ではないかと言われてます。
これは地図で見ても結構遠いかったんですが、ありがたいことに、ず~~っと下り坂!
アシストのお世話になるまでもなく快調に下りっぱなしでした~♪

桜井の市内に入って少しうろつくと、なんだか工場の横に皿池が!
そして、目の前を鴨が飛んで行きます☆
いや~~~~、大津皇子と吉備池に鴨、って見事なコラボレーションじゃありませんか!
その大津皇子の
「ももづたふ 磐余の池に 鳴く鴨を 今日のみ見てや 雲隠りなむ」
の歌碑もありました・・・・・磐余の池はこの池じゃないんですけどね。
そして、大伯皇女の
「うつそみの 人なるわれや 明日よりは 二上山を いろせとわが見む」
の歌碑もあり、
時刻は丁度夕暮れ時、遠くにはその二上山が夕映えの中に・・・・・・。
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このまま終われば、何ともロマンティックだったんですが、私、変なものを発見しました…・
鴨の餌と思しき袋が池の岸にあったんです・・・・
あの鴨、多分、餌付けされてるんじゃないでしょうか・・・・・・
大津皇子と言えば、鴨ですもんね、やっぱり(笑)

この後桜井駅前でお茶して自転車を返し、かるほさんとお別れ。
このたびもまた、かるほさんのおかげで、楽しい旅ができました☆
次回またよろしくね、と別れたあとかるほさんから
「豊浦寺跡へ行くの忘れた」
と言うメールが来ました。

そこへは、次回、また連れて行ってね~~~!!
と言うことで、次の楽しみがまたできましたわ☆
あるほさん、ありがとね☆
by nagiwi | 2015-02-24 23:48 | 奈良 | Comments(0)

「まことにはかなきものは、ゆくえさだめぬものおもい。風の中に巣をくう小鳥」(作大手拓次)私なぎの物思いの幾つかを・・・


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