久しぶりに

奈良検定とはあんまり関係のない本を読みました~。
「魂の古代学…問いつづける折口信夫」
新潮選書で、著者は上野誠先生。
先生はこの本で「第7回 角川財団学芸賞」を受賞されてます☆

折口信夫って奈良との縁も深く、
小説「死者の書」は中将姫と大津の皇子が出てくるんですよね
(有名ですけど、ちゃんと読んだことがありません。
そういえば、奈良検定にも出たことがあったような・)(汗)
なんにせよ、名前は知ってて親しみは持ってるんだけど、詳しいことは知らない、と言う(劇汗)
これって、先日の試験で露呈した私の欠点の最たるものだ、ということで
丁度見つけたこの本を読もうと思ったわけです。

で、この本が面白かった♪
流石、上野先生!!
中身は濃いのにさらさら読めて、折口信夫の唱えた
「まなざしと関係性の古代学」が、なんだかよくわかった気がします。

この中で、上野先生は折口信夫が「大阪のええしのこぼんちゃん」として育ち
しかも、遊民(遊民って、言うところの「かいしょなし」ですよね)であったことが
その「まなざし」を生んだ、と言っておられます。
なるほど~。

実は「死者の書」は一度読みかけて挫折してるのですが、
是非とも再チャレンジしてみよう!という気になりました。


ここからは余談ですが、

昔、大阪の大きな商家では、甲斐性のない実子より商才のある養子をとって家を継がせるのが
一種の常識だったようで、そういう家においては折口信夫のような軟弱な息子は、まあ、言うならば「いらん子」だった・・・・との記述があるんですが

こういう話は、大阪の商家だけではなく、関西では割にあるようで。
夫婦養子、とか、養子娘に養子をとる、というのは一昔前には結構頻繁にあったようです。
実利的だとも言えるし、自分の子供より家が大事か、とも言えますね…
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by nagiwi | 2010-01-17 22:20 | 言葉 | Comments(4)

お盆に読みました。

この春から始めた国宝十一面観音詣でですが、
7つのうちの4つをすでに詣でて、来週には観音寺に行く予定です。

のんびりとしたお盆を過ごしながらPCを検索してみたら、
「名文で巡る国宝の十一面観音」という本にヒット。
題名に惹かれて購入しようとしたら、amazonでは在庫なし。
ないとなると余計にほしくなるのが世の人の常、ですよね(笑)
あちこち検索して紀伊国屋bookwebで発注しました。

帯には「13人の作家たちをナビゲーターに日本の古寺を歩く」とあって
白洲正子をはじめとする高名な作家の書かれた国宝十一面観音に関する文章が
一部、または全文掲載されていて、
昭和50年代までの文章が中心ですね。
後ろにお寺に関する簡単なインフォメーションがついていました。

法華寺は亀井勝一郎、和辻哲郎、杉本苑子、会津八一、とそうそうたるメンツ(笑)
室生寺は白洲正子、佐多稲子、陳舜臣、
渡岸寺には白洲正子、梅原猛、吉村貞夫
聖林寺は、和辻哲郎、永井路子、立原正秋・・・このあたりは、やっぱり人気があるのね~。
で、観音寺は白洲正子、六波羅蜜寺は津田さち子と一人づつ、
道明寺に関する文章は独立したものが見つけられなかったのか、
井上靖の「十一面観音」という十一面観音全般のことを語った文章の中に、
ちょろっと紹介されてるだけです(汗)
道明寺、よかったのにな~。
やっぱり、奈良は地元の利がある?…ってどんな利やねん(笑)

和辻哲郎の「古寺巡礼」は、たしか大昔に読んだことがあります。
白洲正子の物は、数年前に起きた白洲正子ブームの時に本屋で立ち読みした記憶が(汗)
井上靖はネット上で十一面観音を検索するとしょっちゅう引用されてるし
亀井勝一郎と会津八一は、どこかで(どこで?奈良文化論でもらった資料で?)見かけたような…(大汗)

中では佐多稲子の室生寺詣でのお話が好きだったのと、
吉村貞夫の「渡岸寺の十一面観音を見たとき、強い霊性を感じた。
それは霊木を渾身の信仰力で彫りあげたからだろう」という記述に強く共感しました。

面白いのは、女性の作家さんの作品の多くは、50代のころに書かれたものであること。
ちょうど私と同年代のころの文章…
お寺や仏像が身近に感じられる、そういう年頃なのかもしれませんね。

一度は目を通すといいかと思いますが・・・・
これで1600円はちょっと高いような(汗)
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by nagiwi | 2009-08-23 10:07 | お寺と仏像 | Comments(2)

大和三山の古代

上野誠先生の「大和三山の古代」(講談社現代新書)を読みました。
去年の夏に買い込んで積んであったもの。

大和三山ことに天の香具山が、古代の人々の世界と時間の中心だったと
万葉集などを引きながら語られていて。
特に、辺境の地(古代日本ですね)では、文化というものは重層的で、習合し合っているとか
歌でも会話でも、その内部で意味内容が理解できる場合と、できない場合がある、とか
いかにも、と頷かせ、いつもの先生の講義を聞いてるようでした。

中に、奈良盆地に住んでいる人は周りの山を見て東西南北を確認する、
というくだりがあって、そのとおりだわ、と。
北はどっち?というのは
京都や奈良のような条里制の土地に住んだ人間にとっては普通だと思うんですが、
それ以外の地域では珍しいことらしく
旅行先で友人に「北はどっち?」と聞いて珍しがられたことがあります…
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by nagiwi | 2009-03-29 20:20 | 奈良 | Comments(6)