二日目は奈良!

秋田からのお客様は、中学の修学旅行以来の奈良で、な~んにも覚えてない、とのことなので、ごくごくベタに春日大社と東大寺と奈良町をご案内することにしました。
幸いこの日は曇り空でまずまずしのぎやすい感じ…・なのは私と友人奈良組だけのようで、
東京組も秋田組も、やっぱり暑いらしい(汗)ということで、あんまり欲張らず、ゆっくりいくことにしました。
ホテルから春日大社本殿までのバスに乗り、いつもなら裏から入るところをちゃんと門から春日大社に入りました(笑)
さすがにこの時期は参拝者も少ないですね。
林檎の庭から本殿を眺めたところ。
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春日大社で私が一番好きな、菱形の扉!(変な趣味ですね)(笑)
自然の地形をそのままに回廊を作ったためにこんな形になった、と説明したら、皆さんびっくりされてました!
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千年杉を遠目に眺めるとこんな感じ。
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皆さん、お守りやおみくじを買い込んで、東大寺に向かってぶらぶらと歩きました。
東大寺の参道に入るとあちこちに鹿がいます…ここまでは単独行動の鹿ばかり見てきたので、大量の鹿を見るとやっぱり驚かれるらしいですわ~。
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大仏殿の屋根の上にはまだまだ真夏の空が!
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そして、やっぱり大仏殿って大きい!!
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しょっちゅう見てる私にとっては当たり前になってる大きさですが、やっぱり感動モノなんですね~。
ここで、奈良時代の大仏殿は今のそれの1.5倍はあった、とか、100メートル級の二つの塔があった、などと蘊蓄をひけらかしたのは言うまでもありません(笑)。
ゆっくりと仏前に手を合わせ、心穏やかに大仏殿を後にしました。

昼食のため、「志まづ」へ向かったんですが、中のお一人がお孫さんのお土産にあのビニールの鹿を買われました。
子供の時からずっと見なれた、物凄~くありきたりのビニールの鹿ですが、確かに、秋田にはないんだろうな~、だからお土産やさんで売ってるんよね~と、再認識した私でした・・・・。

志まづは東大寺そばの「夢風広場」の二階にあって、お味はもちろん、見晴らしが良いので私のお気に入りです☆
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ランチの後、デザートに葛切りを一階の「黒川本家」で頂き、
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秋田組の中のお一人が帰られるので、近鉄奈良駅までお見送りしたあと、猿沢池のほうにぶらぶら歩いて行ったら、先日行った足袋スニーカーのお店tabi-jiの前に。
皆さん「面白い~!」と興味をもたれたので、細い階段を上ってお店に入りました。
私は、先日自分用を買いに再訪したので、今月このお店に来るのは三度目で、お店の人に顔を覚えられてました(笑)
ここで、足袋ソックスを買われたり、足袋スニーカーを買われたり、お土産に子供用を買われたり、各自楽しく物色されました。
だって、ほんとにおもしろいんですよ~。
猿沢池の写真ポイントはやっぱりここでしょ
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このあと、奈良町を少しうろうろして「遊中川」でお茶。
ここは奈良らしいお土産のお買い物もできますし、カフェはほんとに落ち着くし、お客様をお連れするのにぴったりです~♪

そして、ここで、思わぬ出会いがありました。
ゆっくりとお茶を済ませて店のほうに行くと、そこにとっても素敵なご婦人が。
着物地と思しきショート丈のブラウスにたっぷりしたパンツ、おしゃれなネックレスに真っ赤なビーズの指輪をされてて、
髪は白くなっておられましたが、そこにおられると風が感じられるような風情
…秋田組の中のお一人が思わず話しかけると、秋田に親友がおられるとか…・
思わず話が弾んで、「翌日は法隆寺に行き、辻花でランチする予定です」と申し上げたら、な、なんと、辻花の裏に御自宅があると仰って
…ぜひいらっしゃい、と仰っていただきました。
一応、法隆寺の後は薬師寺に行きたい、というリクエストを受けてたんですが・・・・たちまち、薬師寺は却下されてしまいましたわ~(笑)

「なんて素敵な人なんでしょう!」「オシャレよね~」「かっこいいわあ」と口ぐちに感動しあい、なんだか夢見心地でした☆
奈良にもあんなに素敵な人がいはるんやわ・・・・

感動さめやらぬままホテルに戻り皆さんはお着替え。
私たちも化粧を直して、ディナーの「まるすらぱん」へと向かいました。
奈良って昔は美味しい食べ物屋さんがまるでなかったので、特に東京の人をお食事に連れて行くのって、結構緊張しますよね。
まるすらぱんは何度か来てて、お味も、とっても小さなお店なのも、私は好きなんです。
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アミューズのパテとアナゴとジャガイモのなんとか(?)
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前菜その1・・・ビシソワーズとクスクスとウニと半熟のウズラ卵
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前菜その2・・・フォワグラのソテー。でかい!
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スズキのポワレ
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ほうじ茶のグラニテ…これがまあ、絶品!
口に入れると、ほうじ茶の香ばしい香りが口に広がり、優しい甘みが次に来て、でも後口は少しも甘くないんです。
あんまり美味しかったので、思わず作り方を聞いたら、それあまあ複雑で(汗)
私は絶対作れません!(笑)
ここまで相当ボリュームがあって、この後のメインのお肉が食べられるかと不安だったですが、口の中がすっきりして、食欲が戻ってきました(笑)
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メインには鴨のライムソースをチョイスしました。
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ライムソースが爽やかで、夏にぴったりでしたわ~。
デザートは桃のコンポートですが、種の部分には葡萄が詰められて、その上にはちみつのアイスクリームが。ソースは甘すぎず、さっぱりとほんとに美味しかった~。
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ミニャルディーズとコーヒーで締めくくりました
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マスターと奥さんがお二人でされてるお店なので、注文のあと少し時間がかかりましたが、始まるとあとはスムーズに出てきたし、お味はいつも通り美味しかったし、カトラリーは純銀、食器も厳選されてて、「奈良のフレンチはレベルが高いわね」とほめて頂きました☆
しかし、ほんまに満腹満腹で、着物でよかった~、スカートならホックもファスナーも外してるとこやったと思います(笑)。

7時過ぎから10時まで思う存分食べて、帰宅しました!
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by nagiwi | 2011-08-28 21:59 | 着物 | Comments(0)

8月21日から23日まで、東京と秋田からのお客様を迎えて、真夏の京都と奈良をご案内してきました。
21日の午前9時半、京都駅グランビアで待ち合わせ!
東京からのお客様は皆さん着物だし、秋田はこちらよりずいぶん涼しいので、
何より猛暑が怖かったんですが、36度のうだるような暑さはどうやらひと段落して、
比較的しのぎやすい気温になってたのは、本当にありがたいことでした☆

このツア(?)は秋田からの皆さんにとっては実は三度目の正直。
昨夏の苦行のごとき奈良ツア(笑)にも来られる予定だったのが、急なご予定が入られてキャンセル。
それでは、と今年の春に予定を組んだらあの東北の大震災…
今回もギリギリまですったもんだがあったので、皆さんがグランビアに勢ぞろいされたのを見て、
ほんとに嬉しかったですわ~♪

今回は、京都だけ参加の日帰り組と、奈良を観光する組とに分かれてますが、
初日の京都のメインは「ちもと」でのランチ。
その前に時間があるので、宮脇売扇庵へ行くことになりました。
ところがここでもまた問題が…東京からのお一人が着物に着替える暇がなかったそうで、まだお洋服~。
幸い、着物は持ってこられたので、他の皆さんが宮脇売扇庵に行ってる間に衣装替え、となりました。
どこでかと言うと…伊勢丹デパートの障害者用のトイレで!
広くて、清潔で、荷物を置く場所もあるし、すごく簡単に着替えられましたわ~(かるほさん、卒業式の日、奈良大のトイレで着替えたわね、私ってそういう運命?)(笑)
お着替え後、バスで四条河原町へ行き、そこから「ちもと」は目と鼻の先でしたが、二人で片っ端からお店に入ったので、結局私たちが最後に到着となりました(笑)

「ちもと」の待合せのお座敷にずら~と勢ぞろいの私たち。ちょっと壮観ですよね!
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京都らしい神経の行きとどいた部屋のたたずまい。テーブルを高くして椅子にしてもらってるのが、ありがたかったです☆
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さ、ここからは、お目当てのお料理!
蕪の形の前菜のガラス皿!目にも涼やかで、一度に汗がひいた気がしましたわ~♪
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鱧と冬瓜の椀物
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お造り・・・器って大事ですねえ!
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茄子の形の器の中には茗荷ご飯
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鮎の一夜干しと夏野菜の焼き物
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卵豆腐に海葡萄
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煮物は餅麩と…・忘れました(汗)
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この後ご飯とお味噌汁が出て、水もの
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皆さんてんでにビールや日本酒やウイスキー(私です)(笑)を飲みながら、お喋りに花を咲かせました~♪
お腹がいっぱいになったところで若くてきれいな女将さんがご挨拶に来て下さって、あちこちで撮影会が始まりました(笑)
これは、「阿以波」のうちわ。素晴らしい細工です!
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女将さんとご一緒に「ちもと」の玄関で。後ろにかけられてるのは、舞妓さんや芸妓さんの名前入りのうちわ。
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さすがに「ちもと」京都中のきれいどころが集まるのかしら。
お食事は涼やかに、しつらえは繊細で、目の届くところすべてに京都らしい美しさが漂い、さすがのたたずまいでした!

この日は少し雨模様だったんですが、腹ごなしに八坂神社の石段下まで歩いてタクシーを拾い、清水寺へと向かいました。
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ここで雨脚が少し強くなってきたので、イノダでしばし休憩
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三年坂から二年坂へ。
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石塀小路を通って八坂神社まで下りました。
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この道筋を歩くと、いかにも京都通、って云う感じがしますよね~。

ここで、日帰り組を京都駅までお見送りして、北野上七軒に向かいました。

この日の夕食は、上七軒歌舞練場ビアガーデン、です☆
上七軒は、北野天満宮のそばにあって、京都では一番古い花街ですが、
期間限定でこの歌舞練場をビアガーデンに開放していて、
舞妓さんや芸妓さんが全座席にご挨拶に来てくれはる、というので人気があります。
和風のお庭や舞台をバックに舞妓さんを眺めながらビールが飲めるなんて~♪
どんなんやろ、一遍行ってみたいわぁ!ということで訪れることとなりました。
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赤い提灯で照らされた縁側であちこちきょろきょろしてたら、可愛い舞妓さん登場!!
いや~、ほんまにかいらしい~♪
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いちまりさん、な、なんと、16歳?!?ぎょえ~~!

束になってかかってくるオバサンたち(笑)を怖がりもせず、ものおじもせず、にこにこと、
そつのない受け答えに、えらいわ~~さすがじゃ~~~、と全員脱帽でしたわ~~ん。
その後でもう一人来てくれはりましたが、いちまりさんのほうが別嬪さんやったかな・・・

お喋りとビールを満喫して、ビアガーデンを出るころには雨もすっかりあがり、一日目の行事は終了。
京都を十分楽しんでいただけたんじゃないかなあ。

近鉄で奈良に向かいJRそばのホテルに皆さんを送り届けて、一日目は終了しました☆
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by nagiwi | 2011-08-28 16:20 | 着物 | Comments(2)

飛鳥寺の南側で、飛鳥京跡の外郭北部が調査され、
飛鳥時代後半の石組溝や、石敷広場とその付属施設、掘立柱列が検出されました。
この辺りはしょっちゅう発掘調査をしてて、橿原考古学研究所がやってる分だけで、今回が164次。
他に、奈文研もやってますし、明日香村の教育委員会でもやってるし…
全部を足したら一体どのぐらいになるのか?
それでも、明日香を全部調査って無理よね・・・
明日香はどこを掘ってもなんかね~。
調査報告書

今回は、飛鳥京の北部の様相と北限を調べるためのもので、
二つの区画が発掘されています。
一区は飛鳥寺の南東で、ここからは掘立柱塀と
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東西方向の石組溝、飛鳥寺南の石敷き広場(昭和31年に奈文研によって発掘調査された)を南北に走る石組溝の延長が見つかりました
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溝の中からは大量の土師器や須恵器が出土したんですが、これは、はそう(瓦偏に泉)
胴の丸い穴に竹か何かを差しこんで注ぎ口にしたんでしょうね。
お酒でも入れたのかな?
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二区からは、飛鳥寺南の石敷き広場の一部と、東西方向の石組溝、
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南北のU字状の石組溝が出土し
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東西の溝は飛鳥川に向かっています。向こうに見えるのは甘樫丘。
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飛鳥に都があったとき、この飛鳥寺の南辺りにも、石敷きの広場が広がってたんでしょうね~。

これらの遺構には、正方位のものと東西に振れたものが混在していろそうで、
それが今回の発掘の特筆すべき点だそうです。

実はこの日は、かるほさんの弾丸ツアほどではないにしても、あちこち見て歩こう!
との意欲に満ちていたんですが、
朝寝坊してでるのが遅くなったせいで、来客や電話につかまり、
出発がお昼前になってしまいました。
で、この現地説明会の説明を聞き終わったときには2時。
この後どうしようかな~と考えて、ふと、岡寺に行ってみようかな、と。
岡寺はものすごく急な坂の上にあるので、ん十年前に一度行ったきりだったんですよね。

飛鳥寺から岡寺の鳥居下までぶらぶら歩き、さあ、坂を上ります…
この坂は、もう、ほんとにすごくて、もうおしまいかと思うと、もっと急になる(汗)
この日は晴れてましたが、雨でも降ったら滑り落ちそう。
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岡寺は草壁皇子の岡宮跡に義淵僧正によって建立されました。
厄除と西国観音めぐりで有名で、本堂には日本最大の塑像の如意輪観音が。
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岡寺はまた、龍蓋寺ともいわれるんですが、この名前は人々を苦しめた龍を、義淵僧正が封じ込め龍に蓋をしたことから付いたといわれていて、境内には龍蓋池と言う池があります。
この下に龍がいるらしい。
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境内を登っていくと、瑠璃井という井戸が。
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これは石窟の中。
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石楠花の間を登っていくと、義淵僧正のお墓もあります。
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ここまで登ると、相当高いんですよ~。
上から望む本堂。
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明日香はずっと下の方・・・・ここを登ってきたんですから、しんどいはずやわ…
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仁王門を出たところに、治田神社があります。
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創建当時の岡寺はこの治田神社の境内にあったらしく、
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この辺りから発掘調査で礎石や瓦が出土しているそうです。

久しぶりに行った岡寺ですが、沢山の参拝客でにぎわってました。
治田神社のそばに駐車場があって、皆さんそこまで車で来られるらしい。
次回は私もそうしたいものです・・・・坂なんて、大っきらいだ!

下りも坂をよろよろ下ってバス停まで来たら、なんとまあ、バスが来た!
川原寺を通って岡寺駅まで行こうと思ってたんですが、急遽中止し、バスに乗車。
で、飛鳥寺のバス停で、現説を終えて乗ってきた人になんだか見覚えがあると思ったら…・
朱雀さんでした☆
明日香村の現説に来て朱雀さんにお目にかかるのは、これで三度目ですね~。
他ではお会いしないのに、なんでかなあ?
お目にかかるのはほぼ一年ぶりですね、とか、無事合格された卒論のお話などをうかがって
旧交を温めました♪
朱雀さんとは橿原神宮前駅でお別れ。

バスに乗ったせいで時間があったので、橿考研博物館に行きました。
平城京発掘展をやってたのと、
先日秋津遺跡の現説の帰りに行った宮山古墳の出土品が、確か博物館にあったと思ったので。

やっぱりありました!古墳のまつりの角っこに、宮山古墳で見た石棺や靫形埴輪~!
それに、小さい勾玉をたくさん連ねた頸飾りもあって。
何度も見たはずなのに、現地に行ってもう一度見直すと、思いは深まりますね。
ん~~、満足だわ~。

ふと気づけば、もう閉館の時間で・・・・

御機嫌で帰宅したら、ゴルフに行った夫がとっくに帰宅し、
昨日のうどんすきの残りをぱくついておりました(笑)。
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by nagiwi | 2010-02-15 19:26 | 現地説明会 | Comments(6)

真冬の京都へ

いつもの友人から、京都へ行こう!とのお誘いがあって。
私が選んだのは、東福寺と泉涌寺。
彼女の友人の建築家さんがご一緒でした。

東福寺は紅葉の名所としてとっても有名で、その時期には京阪の駅からお寺まで、
それはもう、ものすごい混雑なんですよね~。
でも、今は京都も奈良もシーズンオフで、あたりは閑散としてます。

塔頭の白壁越しに、ピラカンサスの実が真っ赤。
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東福寺の境内にあるたくさんの楓の木々は、この時期にはすっかり葉を落としていますが、
その楓の木々の向こうには、通天橋がこの世とあの世をつなぐ幻の橋のように浮かんで。
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人影のない通天橋
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屋上に閣を持つ、他に類例を見ない開山堂。
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この日の朝は冷え込んでたようで、手水鉢には薄氷が張ってました。
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この日の写真の殆どは、ご一緒した方が撮ってくださったもの。
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三門。
カメラも腕も違うんでしょね~。すごく綺麗に撮れてます☆

東福寺から泉涌寺へと向かいます。
長く皇室の菩提寺であったため「御寺」とよばれるこのお寺に行くのは何十年ぶりかなあ。
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これは重要文化財の仏殿。
「一重もこし付入母屋造り本瓦葺き、唐様建築」で、
運慶作と伝える阿弥陀・釈迦・弥勒の三尊仏が御本尊と言うことなんですが、
なんというか、アンバランスなんです~。
二層になってる屋根の二層目は一層目に比べてうんと高いし、
内部の天井には、天井板は無くて、何故か裳腰で飾られてる!
建物の内部に裳腰が付いてるのって、初めて見た気がします…
しかも、一階部分は、なんの飾りもなくがらんとしてるし、
御本尊は建物の割に小さいし…・
しかも、瓦を葺くのに土は使ってないとか???
変なの~(笑)
宋様と和洋と禅様が混じり合ってる、と建築家さんに教えて頂きました☆

有名な楊貴妃観音や、普段は公開されていない霊明殿なども拝観して、
ゆっくりまったり過ごしました。

その後、京都木屋町で熱燗におでんを食べ、バーで一杯。
ギリギリ終電に間に合って、深夜に帰宅しました~♪
ああ、面白かった☆
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by nagiwi | 2010-01-30 22:51 | お寺と仏像 | Comments(4)

唐招提寺☆

唐招提寺の金堂では、10年にわたって平成の大修理がおこなわれていました。
その間、何度か見学会に行ったり、
修理中の盧舎那仏や千手観音を見せていただいたり、
奈良博にお出ましになった鑑真和上像を拝観したりしてたんですが
遂にそれも終了!
11月1日から3日まで、金堂平成大修理落慶法要が行われました☆

そして4日からは、十年ぶりの金堂一般公開。
これはなんとしても行きたい!と5日に行ってきました♪

近鉄を尼ヶ辻駅で降りて、住宅街の中を歩いて行くと、垂仁天皇陵の陪塚が
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垂仁天皇陵の陪塚としては、お掘りの中の田嶋守のものが有名ですが、
全部で6基の陪塚があるそうで、これはそのうちの一つらしい。
最近電車の中から見る垂仁天皇陵のお堀が妙に赤くて、変だなあと思ってたんですが、
近くで見ると、やっぱり赤い。
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そばを歩くと、お堀の水が生臭いけど、これって赤潮??
とはいえ、この天皇陵はほんとにきれいな形です☆
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写真中央の小さな木立ちも陪塚らしいですよ。
秋の大和路らしいのどかな風景ですね~♪
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唐招提寺へは、尼ヶ辻の駅から1キロほどでしょうか、この日は良いお天気で、
ぶらぶら歩きにぴったり☆
近づくにつれて警備員の姿があって、いつもよりは人影が多い気が。
やっぱり、10年ぶりの一般公開ですものね!


ああ、なんてきれいなんでしょう!

井上靖の『天平の甍』で有名になった、美しい大屋根ですが、
この金堂は今回の大修理で781年以降の建立であることが分かったそうです。
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金堂の素屋根は、去年には取り払われてたんですが、
境内には工事の車が行きかったりしてて、ざわざわしてました・・・・
それがこの日は参拝客でいっぱい。
皆さん、金堂の中を覗き込んでおられましたが、
私は、ここから屋根を仰ぎ見るのが大好き。
可愛い隅鬼が見える気がします。
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人が多いとは言いながら、講堂の前はし~んと静か。
これでこそ、唐招提寺です(笑)
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私の好きな、芭蕉の句碑のある旧開山堂前
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いつものように、鑑真和上のお墓にお参りし、境内をしばらく散策して帰りましたが
やっぱり唐招提寺は良いなあ・・・・

遠く奈良時代に、中国の大明寺から、数々の苦難を乗り越えて奈良にわたってこられた鑑真和上。
その志を今日に、ストイックで、商業主義とは縁遠いこのお寺がようやく成し遂げた平成の大修理・・・
いろんな人のご苦労があったのだと思うと、感無量ですよね…・
このお寺は、いつ来ても心洗われる思いです☆

この日のランチは唐招提寺と薬師寺の中間にあるお蕎麦屋さんで。
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by nagiwi | 2009-11-07 15:14 | お寺と仏像 | Comments(10)

この季節、法華寺、海龍王寺、不退寺では、秘仏を公開しています。
国宝十一面観音を全部拝観しよう!を合言葉にしている友人と私は、
法華寺の十一面観音を拝観しようということになりました。

当初は、佐保寺の三観音を見た後で正倉院展と阿修羅も…と言う予定だったんですが
彼女に所用が入って、法華寺と海龍王寺の十一面観音を二人で見た後、
私一人で正倉院展に行くことに。
連休の谷間とはいえ、きっとすごい人出だろう、と覚悟したんですが、
幸いにも(?)朝起きたら、雨模様で、その上、風も強く、寒い!!
しめしめ、これなら混雑は少しは緩和されるんじゃないかな~、と淡い期待(笑)

大和西大寺で待ち合わせて、彼女の車で法華寺へ。
佐保路のお寺は、こじんまりとしたいいお寺が多いんですが、
西大寺の駅からや、お寺とお寺の間は、あんまり趣のない道を歩くことになるのが難点です・・・・

彼女は、十一面観音にハマってから、白州正子さんの文章などを読み漁ったようで、
そのイメージと、実際の立地に違和感があるらしい。
そりゃあ、そうですよね~。
白洲さんが奈良に来られたころ、この佐保路は、田んぼや畑や雑木林の真っただ中。
それが今は車がガンガン通る国道のそばなんですから。

でも、、ね。
白洲さんが来られた奈良は、都があった奈良ではない・・・・
1300年前、平城京は人口10万人を有した時代の先端を行く近代都市。
そして、佐保路のある左京一条は、都のど真ん中。
総国分尼寺として光明皇后によって建立された法華寺の広い寺域の周りには
貴族の館が立ち並び、朝夕、華やかな牛車が行きかったことでしょう。
やがて都が移り、時代が下って、奈良は静かに衰えて。
そのなかでも人の暮らしは繰り返され、近代都市は田圃と雑木林へと姿を変えたのです。
そう思うと、また違う感慨があるよね…・

しかし・・・って、こうして見るとやっぱりいいお寺ですよね。
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門跡寺院である法華寺は、どこもかしこも優美で美しい。
そして本堂におられる十一面観音は、彼女にとっては思いのほか小さかったようです。
紅色の残った唇や肩にかかる髪…光明皇后をうつしたとも、檀林皇后嘉智子を写したともいわれるのが頷ける、たおやかなお姿。
「ふじわらの おおききさきを うつしみに あいみるごとく あかきくちびる(会津八一)」
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この慈光殿と言う収蔵庫には、光明皇后臨終の枕仏と言われている、
国宝の阿弥陀三尊像及び童子像の三幅の掛け軸があります。
ずいぶん退色していますが、意志の感じられる眼差しが見る者の心を捉えます。
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御所のお庭を写したといわれる庭園も公開されています。
如何にも尼寺らしく、小さくて可憐で清らかなお庭。
幼くしてこのお寺に入って、ここで一生を過ごす、貴い身分の少女も、
このお庭にはきっと慰められたのでしょうね。
低い屋根は「上の御方」と呼ばれる奥書院。大きい屋根は本堂です。
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小高い丘には背の高い木、手前には低い灌木が植えられ、手前の池には杜若が。
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瓦にも、障子の引き手にも菊のご紋がついてました。
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お庭にはたくさんのドングリや・・・
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黄色く実った梔子の実
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本堂の前に咲くエリカの花。
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華楽園と言う庭園には、秋の草花が無造作に咲き乱れていました。
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椿かな。ほのかに入った薄紅色が美しい。
凛とした静けさのある美しさは、この日の冷たい空気にぴったりでした。
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次に、海龍王寺に向かいました。
私が高校生の時、このお寺の門は閉ざされ、打ちつけられていました。今はちゃんとあいていて、それだけでうれしい私です(笑)
それでもまだ、寂れた風情の参道…いいわぁ。。
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光明皇后の皇后宮の北東隅に立てられたことから「隅寺」と呼ばれていました。
こちらの十一面観音は鎌倉時代の作品で重要文化財に指定されています。
長らく秘仏であったせいか、彩色も鮮やか。
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8世紀前半の様式で建てられた、国宝の五重塔小塔。
元興寺にも、こういうの、あります!
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本堂の屋根。
時間を切り取って閉じ込めたような境内でした。
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時間を見ると、午後4時前。
友人と別れ、混雑状況を気にしながら正倉院展に向かうと、
大正解!
行列の影も形もありません!!
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館内も静かで、やったね~♪
今年は、紫檀木画槽琵琶や、金銀花盤、平螺鈿背円鏡、光明皇后の真筆の楽毅論(藤三娘、との署名がありました!…他は読めません)(汗)さまざまな刀子などに人だかりができていましたが、それもほどほど。
しかも、どんどん人は少なくなっていって、ほんとに見やすい☆
私が心ひかれたのは、貝の飾り具(貝玦)!
三日月みたいな形に夜光貝をくりぬいたもので、小さくて可愛いの。
伎楽面のところにあった、馬の頭。
なんかリアルで面白い~。
漆花形箱・・・・今もつややかな漆の色と、形の面白さ!…ほしいわ…
それから、宝相華模様の琵琶の袋と組み帯。

好きなものを繰り返し繰り返し見て、すっかり納得し、
外に出てみると、もう夕暮が迫っていて
残照の興福寺境内は、思いっきり冷え込んでおりました。
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朝一番の酔狂会も良いけど、夕方の奈良博も捨てがたい魅力がありましたよ。
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by nagiwi | 2009-11-02 21:48 | お寺と仏像 | Comments(8)

9月27日日曜日、奈良まほろばソムリエ検定体験学習プログラムの
「斑鳩の里考古学講座…法隆寺と周辺の史跡を巡る」に参加しました。

9月末に息子一家が赤ちゃんを連れて帰って行って、ちょっと気が抜けた状態になってしまい
アップが遅くなってしまいました・・・・半分以上忘れてる気が(汗)

この日の講師は阪南大学教授の来村多加史先生。
先生の講座は
5月の「山の辺の道考古学講座~大和政権発祥の地を巡る」
6月の「平城京の四隅と古道」に続いて三度目。
12時30分という中途半端な時間に(笑)に斑鳩町役場前に集合、
斑鳩町役場~藤ノ木古墳~法隆寺西伽藍~大宝蔵院~夢殿
~仏塚古墳~史跡三井~中宮寺跡~法隆寺門前
全行程6キロを徒歩で、というコースです。

真夏のような日差しの中を住宅街を抜けると、ほどなく藤の木古墳が見えてきます。
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藤ノ木古墳は6世紀第四半世紀の横穴式石室を持つ直径48メートルの円墳。
1985年に発掘されたんですが、何と未盗掘で、しかも、横向き(!)におかれた石棺の中から
二体の遺骨と、金銅装鞍金具などの馬具類、冠や沓、金銀の玉類など大量の副葬品が見つかって、大騒ぎになりましたね。
二体の遺骨は穴穂部皇子と宅部皇子か?という説がありますが、
最近、一つは女性では?という記事を新聞で読んだような。
私的にはその方が面白くて好きですね☆(好みの問題か?)(笑)
ここで出土した、きらきらした歩揺がいっぱいついた沓のレプリカが
橿原考研博物館の入り口に飾ってあったと思います。
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中には入れませんが、見学者を感知して内部に明かりがともるようになってます。
このそばには石棺が置いてあったんだけど、今は撤去されて見られません。
先生曰く、「またおいてください~」と町役場に頼んでください、とのことでした(笑)
この古墳が未盗掘だったのは、法隆寺に対する尊敬があったからかも。

住宅街の中の細い道を歩いて行くと、法隆寺西大門に到着
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法隆寺の再建非再建論争はあまりにも有名ですが、
現在の法隆寺は再建で、これ以前に若草伽藍があったというのがほぼ定説になっています。
また、それ以前にここには聖徳太子の住まいであった斑鳩宮があって、
太子は飛鳥からここに通っていたとも言われています。
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これは、西大門横の南向きの道ですが、大きく湾曲しています。
斑鳩の宮と若草伽藍は、発掘調査などから、方位が西に振れていることが分かっているんですが、
これは、飛鳥と斑鳩をつなぐ道を基本に引かれた方位だからだそうで・・
この道は、再建時の方位ではなく、その若草伽藍の方位に従って伸びてます。

西大門を入ったところには、国宝の西円堂や西室、三経院などがあります。
この写真は西円堂。
乾漆造りの薬師如来があって、峰の薬師として信仰を集めています。
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西院伽藍に入ると、修学旅行でしょうか、学生服の群れがいっぱい(笑)
金堂の修復は終わって、今は大講堂に覆屋がかかってました。
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五重塔の前には礼拝石というものがあるんですが、
昔の人はここに跪いて塔をふし仰いだとか。
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礼拝石から見るとこういう風に見えます!
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西院の伽藍建築は、昭和に入って、建物を創建当時の姿に戻すことを前提に修理が行われましたが、
慶長、元禄に行われた修理も重要な文化財なので、
たとえば金堂の龍の柱や塔の裳階などは、そのまま残されています。
また、いわゆる『天平の甍』の美しくカーブを描いた屋根は、
西岡常一さん(最後の宮大工と言われた方ですね)が「軒が下がる」と反対されて、
あんまりカーブされなかったとか。
大工さんが学者さんより強かったのね~。

僧坊を改築した聖霊院(下の写真)や綱封蔵という倉庫を見た後、
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大宝蔵院へ。
ここには、私の大好きな夢違観音や、仏壇の元祖と言われる橘夫人厨子、救世観音、
玉虫厨子、百万塔、五重塔の雲肘木、雲斗などなど、お宝がいっぱいです…

大宝蔵院から東大門を通って、夢殿へ向かいます。
東大門は三棟造りの八脚門。
ここだけではありませんが、法隆寺の土塀は、版築という技法で作られており、
板で塀の土を打ち付けて固めてあります。塀の縦の線は板の幅ですね。
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これは版築を修理した時に打ち付けた板の木目の模様。
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東大門を出たところの北行きの道も、夢殿へ向かう道と直角に交わるのではなく、
若草伽藍と同じ方位で湾曲しています。
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かの有名な法隆寺夢殿。
夢殿の基壇は唐の天壇をモデルにした八角三成檀。
柱も礎石も八角なんですよ~。
聖徳太子って、当の皇帝に模せられるほど尊敬されてたってこと・・・・
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夢殿北の絵殿。
この絵殿を修理した時、下層から斑鳩宮の掘立柱建築が発見されました。
このあたりに斑鳩宮があったんです!
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法隆寺を出て仏塚古墳へと向かいます。
この古墳は風水にかなったところにあるらしく、藤ノ木古墳によく似た造りだそうで
膳氏のものかも、とのことでした。
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田んぼのあぜ道を20人づつ一列に歩いて行くと、入り口があります。
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古墳の中。
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ここから昼なお暗い山道を少し歩くと、
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なんとまあ、法輪寺の五重塔が見えました・・・
まさか、こんなところに法輪寺に通じる道があったなんて…・この道、好きです!

このあたりは三井という集落だそうで、
これは、聖徳太子が我が子の産湯の為に掘った井戸が三つある、というところからきているとか。
その三つの井戸の一つがこれ
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史跡に指定されてます。
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法輪寺は創建時は三井寺と言ったそうで、瓦にも三井寺と書かれてますね。
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こちらの瓦には法輪寺と。
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法隆寺、法輪寺、法起寺、三つのお寺に共通する『法』の字は、「仏法」の「法」。
この地は仏法が遍く広がった地だったんですねえ。

法輪寺から中宮寺跡へ向かいました。
法隆寺の若草伽藍と同時期に創建された中宮寺は、室町時代に現在の場所に移されたとか。
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田圃の中の青いブルーシートの下が中宮寺跡です。

横断歩道のない道をエイヤっと渡って(笑)細い道をぶらぶら歩き、法隆寺に戻り、
解散しました。

秋とも言えないような暑い一日で、結構疲れたのと、往路にはさっとあったバスが
帰路にはなかなか来なかったのと、道路が渋滞したとで、
家にたどり着くのに、ずいぶん時間がかかりました…

法隆寺には時々行きますが、藤ノ木古墳にはずいぶん久しぶり。
住宅が増えてるのにびっくりでした!
それに、初めて歩く林の中の道がとても素敵で、ぜひまた歩きたいと思います。

ただ・・・
来村先生に頂いたレジュメは、詳しい地図と盛りだくさんな資料が入ってるんですが、
A4表裏にびっしり印刷されてて、しかも、藤の木古墳の横に仏塚古墳が書いてあったりと、
ちょっと読みにくく、
お話を聞く時にも探すのにひと手間かかるし、後で見直す時も分かりにくい…
移動した時系列で纏めてもらえると助かるんだけどなあ…
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by nagiwi | 2009-10-05 12:17 | まほろば検定 | Comments(8)

国宝十一面観音in京田辺

もう秋が来たのかしらと思うほど爽やかな風の吹いた昨日
国宝十一面観音を求めて、京都府京田辺市の観音寺に行ってきました。
もちろん、いつもの悪友と一緒に、です(笑)

京都から来る彼女と近鉄三山木駅前に12時半に待ち合わせ。
お昼ごはんを食べてから、とにかく観音寺までタクシーで行き、
その後は蟹満寺に行くか、一休寺に行くか、寿宝寺に行くか
あとで考えよう、という計画です。

このあたりにはまるっきり土地勘がなかったんですが、
この近くには同志社大学田辺校地があるし、学生のいるところには何かお店があるはずだし、
JRの三山木駅も隣接した駅前なんだから
レストランや、ちょっとしたカフェの一軒ぐらいはあるだろう、という
私の目論見は、駅を降りた途端、脆くも潰えました(涙)

なんも、ない・・・・・

いや、駅自体は広々として高架になってて、きれいなんですよ。
駅前には広いロータリーが美しく整備され、バス乗り場がいっぱいあるのに
降りたのは、ほんの2,3人(汗)
もちろん、喫茶店もレストランもなく、ロータリーが広くてきれいな分驚いてしまって
彼女と二人、絶句してしまいました。

この駅は、このバスは、採算、取れてるんだろうか???

あたりを見回してようやく一軒見つけた「三山木食堂」でお昼ごはんにありつき、
タクシーで観音寺に向かいます。
先日観音寺に電話させていただいた時、
「バスで…」という私にご住職が
「バスは二時間に一本なので、タクシーでどうぞ」と教えてくださったんです。
はい、確かにバスは二時間に一本でした(汗)。
で、行きはタクシーで、帰りは歩いても良いよね~、と乗ったタクシーの運転手さんは
とっても親切で、蟹満寺は今修理中なので国宝の釈迦如来は見られないと教えてもらいました。
十分足らずで、観音寺に着きました。

観音寺は、天武天皇の勅願によって義淵僧正によって開基されたお寺で、
往時には七堂伽藍を有する大寺だったとか。
でも、数度の火災により、今は本堂の観音堂が残るだけです。

桜並木の向こうが観音寺…
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今は緑の美しい田圃ですが、春には菜種の花が黄色く咲きそろい、
満開の桜とともにそれはそれはきれいだそうです~。
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山懐に抱かれた静かなお寺。
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タクシーから降りた私たちに、ご住職が「本堂へどうぞ」と声をかけてくださって
石畳を踏んでまっすぐ進み、上がらせていただきました。
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二人ほどおられた先客と私たちのために、ご住職が鐘を鳴らし、お経をあげてくださいます。
こちらの十一面観音は木芯乾漆造りという、私好みの観音様、のはず。
どこかな~ときょろきょろする罰当たりな私ですが
十二間四方ほどの小さな本堂には…それらしいものが見当たりません。
私たちの無病息災などを祈ってあげてくださったお経が終わると、
ご住職がさらりと立ち上がって、前立ちの向こうのお厨子の扉をあけられたら

そこに、十一面観音が!!!

し、しかも

そのまん前へ「どうぞ」と!!

ぎょ、ぎょえ~~☆
ガラスも、「ここまで」の柵も、なんにもなしで
私と観音様の距離、20センチです!!!

奈良のお寺では仏像と人との距離が近いことはよくあることですが
国宝がこんなに間近にあるなんて・・・
だって、観音様の頭上にある狗牙上出面の小さな牙まで見えるんですよ!

なんぼなんでも、さすがの私も、
度肝を抜かれました!!

お寺の由来や沿革を語ってくださるご住職の声を聞いているうち最初の驚きが鎮まって、
つくづく眺めさせていただいた観音様は
天平のおおどかな優しい表情。
お体も木芯乾漆造りらしい柔らかな曲線を描いて、いとおしい…・

そして、私たちのためにお経をあげ、お厨子を開き、お話をして下さるご住職の
なんとありがたいこと…
この地の人々の心やさしさと厚い信仰とが、
この優美な観音様を守っていたのですね。
国宝であるとないとに関わらず、人々の心を捉え、守らずにいられない心地にさせる
そんな仏様でした。

このあたりは、奈良とのかかわりの強いところで、
恭仁京跡があったりり、海住山寺などのお寺も奈良時代のものがほとんど。
また、お水取りの松明の竹はここから送っているそうです。

本堂を辞して、あたりを散策した後、さて、これからどうするか、ですが。
彼女も私も、コーヒーが飲みたい。喫茶店に入りたい(笑)
しかし、ここから駅までの間にそれらしいお店は無かった…

で、タクシーを呼んで、一休寺へと向かうことにしました。
一休寺のHPに、抹茶が飲めるって書いてあったので(汗)

一休寺は、あの(笑)一休さんが晩年を過ごし、亡くなったお寺。
確か、晩年の一休さんは森女という女性と一緒に住んだはった、と聞いたことがあったので
小さな可愛い庵を想像していたんですが
ここでも大きな驚きが!
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なんか、すんごく大きいお寺や…
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境内は苔むした緑に覆われ、木漏れ日が美しく。

その上、一休さんは天皇の皇子だったので、お墓は宮内庁の管理で、扉には菊のご紋!
うみゅ~、イメージと違う・・・・
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江戸時代再建の重要文化財の方丈には一休禅師木像がありましたし
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方丈には南庭、北庭、東庭の三面からなる方丈庭園があって、
これは見事な石組の枯山水の蓬莱庭園(北庭)
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夏の平日のこととて静かな境内でしたが、お掃除の行きとどいた見事なお寺でした・・・
首尾よくいただいた(笑)お抹茶には美味しい落雁が添えられていて
たっぷりと美味しかったです♪
ここへきて正解やったね。

本堂も方丈も、一休さんが亡くなってから建てられたもののようでした。

境内にはこんな可愛いお地蔵さまがたくさん。
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ようやく傾き始めた太陽を背に、新田辺の駅までぶらぶら歩き、
次回を約して、あっさり別れた私たちでした。

が、
これで5体の十一面観音を見た友人から一言。
「十一面観音は、どうして、どれもこれも、こんな辺鄙なところにあるの?」

た、確かに、それは言える…
なんでかなあ・・・・・???
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by nagiwi | 2009-08-26 19:19 | お寺と仏像 | Comments(6)

国宝十一面観音in 大阪

7つある国宝十一面観音を全部見たい!という友人のリクエストをうけて始まった国宝めぐりに、
7月18日に大阪府藤井寺市に行ってきました。

今回のお目当ては、藤井寺市の道明寺にあって、毎月18日に開扉されるんです。
この藤井寺市というところは、私の家から車でならすぐそこなんですが、電車で行くと、遠い!
せっかくここまで行くのだから近くに何かあるかしら、と検索してみたら、
藤井寺市には葛井寺(ふじいでら)というお寺があって、ここには国宝の千手観音があるとのことなので、それも見よう!ということに決定。

大阪府内の国宝仏像は4体で、そのうち2体がこの藤井寺市にあるんです~。
ま、このあたり河内飛鳥は、古市古墳群があったりして飛鳥時代より栄えたところ。
葛井寺は、百済王族の子孫である渡来人系氏族葛井連(ふじいのむらじ)の氏寺として、
8世紀中頃に創建されたと推定されるそうですし。
道明寺周辺は、菅原道真の祖先にあたる豪族、土師(はじ)氏の根拠地で、
道明寺は土師氏の氏寺として建立されたのが始まりだとのことでした。
確かに、近鉄の駅にも土師の里というのがあったり、道真ゆかりということで道明寺天満宮がありました。

午前中は今にも雨が降りそうだったのに、待ち合わせのお昼ごろにはものすごい青空(笑)
藤井寺の駅前からは彼女の車で、葛井寺までナビが連れて行ってくれます☆

国道を一筋入って、昔ながらの細い道が家並みの中を通って行くと
重要文化財の四脚門が
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この日は月に一度の千手観音の特別開扉ということで、西国三十三ヵ所参りのバスも来て
広々と明るい境内は結構にぎやかです。
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こちらの千手観音は脱活乾漆造り、ふつうは千手観音といっても40本ぐらいのお手があるだけですが、
ほんとに千本の手がありました(実際は1041本)。
ほんまもんの千手って、唐招提寺の千手観音とここぐらいかな?
このお手は全部外れるそうで、どれもかけてないって、奇跡的ですよね~。
天平仏らしいゆったりとしたお顔だちで、いいものを見せて頂きました!

近くで軽く休憩した後、お目当ての道明寺へ。
しかし、ここへ行くにはまたもや古い町並みを通って行くんですが、
道は狭いし、お寺の前の駐車場も門前にあるような、ないような(笑)。
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こちらは尼寺だそうで、如何にも尼寺らしい清らなたたずまいのお寺で
境内の白砂にはきれいな箒目が。
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こちらの十一面観音はカヤの木の一木造り。
金箔や漆を使用しない生地仕上げの檀像ですが、思ったより小さくて、それも尼寺らしいですね。
軽く右足を一歩前に出した動きのあるお姿で、請来仏ではないかとも言われているそうです。。
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本堂前の水盤には百合の花が浮かべられていました。
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この日はもう梅雨が明けたのかと思うほど暑くて、車のありがたみが身にしみました(笑)。

これで、私たちが見た国宝十一面観音は4体になりました。
次はどこに行こうかな~♪
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by nagiwi | 2009-07-21 16:40 | お寺と仏像 | Comments(6)

国宝十一面観音

6日の月曜日、国宝十一面観音を見ようと
桜井の聖林寺と室生寺に行ってきました。
今年の春、友人と二人で行った琵琶湖畔の渡岸寺の
国宝十一面観音が忘れられなくて。
日本に7つある国宝十一面観音を二人で全部見ようということになったんです。

聖林寺は一年中拝観できますし、室生寺は9月まで金堂が特別拝観中なので
この二つが手始めになりました。

桜井駅で昼前に待ち合わせ、聖林寺へ行ってもう一度桜井駅まで戻り、
近鉄電車で室生口大野まで。
室生口大野から室生寺までバスで往復
というのがこの日の予定なんです…

一番大きな問題は、足の悪さ(汗)
桜井駅から聖林寺へのバスも、室生口大野駅から室生寺へのバスも、
よくあって一時間に一本(大汗)

室生寺から室生口大野への最終バスの時間から逆算してみたら
桜井駅から聖林寺へはタクシーで行くしかなくて(劇汗)
いや、季節が良ければ歩くんですが、梅雨の晴れ間のカンカン照りで、
歩いたら熱中症間違いなし、っていう感じでしたので…・

というわけで、聖林寺に到着し
駐車場でタクシーを降りて坂道を登るとほどなく
苔むした石垣と門が!
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石段を登りきると、桜井の町から大和平野が眼前に広がって見事な眺めです。
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受け付けには歩き始めたばかりの坊やがいるという、生活に密着したお寺。
小さな境内ですが清らかなたたずまいで、鳥の声が聞こえて。
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聖林寺の本尊は子安延命地蔵菩薩で、
これが実に大きな石のお地蔵さまで、びっくり!
安産、子授けの霊験あらたかだそうです♪

お目当ての十一面観音は観音堂に安置されていました。
これはもとは三輪神社の神宮寺であった大御輪寺で秘仏とされていたものが
明治の廃仏毀釈の1868年、こちらへ移され、フェノロサと岡倉天心によって開扉されたもの。
天平時代の木芯乾漆造、
身の丈2メートル余り、均整のとれたお姿は豊満で量感に満ちている一方
左手に持つ平瓶からのびる花茎の優美なライン、指先のたおやかさ、天衣のひだのあでやかさ、など
いくら眺めても、見飽きませんでした。

半時間以上も眺めた後お寺を出たんですが、バスが来るのにまだ少し時間があったので、
次の停留所までぶらぶら歩き、やってきたバスに乗って駅まで戻りました。
炎天下とは言いながら、田んぼを渡る風はさわやかでしたよ。
暑くても、歩くのは楽しいですね☆

桜井から室生口大野までは15分余り、駅を降りると空気が違います!
どこもかしこも緑が濃くて、風はひんやりしてて
都会っ子の友人は、大喜びでした。

バスは数人の乗客を乗せて発車、大野寺の磨崖仏の横を通って室生寺へと向かいます。
室生川と緑濃い山を見ながら走って、20分かからなかったんですが、距離にしたら相当ある…
バスを降りる時、運転手さんが最終バスの時間を教えてくれて、
くれぐれも乗り遅れないように、と助言してくださいました。
そりゃあ、そうです~、この距離は歩けない・・・・っていうか、
歩いてるうちに真っ暗になる??(笑)

室生川の清流の音が心を洗うようです。
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朱塗りの美しい山門は、気のせいかこじんまりと愛らしく、参拝の人影もまばらで。
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十一面観音のおられる金堂は、9月30日まで特別拝観できます。
山がちなこのあたり、時折雨がぱらついたり、かと思うと薄日が差したり
緑の中にたたずむ金堂はほんとにきれい!

金堂の中には、国宝の釈迦如来(平安前期の榧の一木像)を中心に、
右側に薬師如来と地蔵菩薩像、左に文殊菩薩とお目当ての国宝十一面観音像
その前には十二神将がずらっと並んでおられます。
こちらの仏像は室生寺様といわれるものだそうで、聖林寺より少し小さい感じ。
お顔もあどけなく、ふっくりとした頬や唇は少女のようで
女人高野といわれる室生寺に、如何にも相応しく立っておられましたよ。

十一面観音への信仰は、「現世安穏後生善処」と呼ばれる功徳が授かり、
現世利益を求めて、奈良時代末から平安時代にかけて盛んになったようで、
その流行はやがて平安中期に千手観音へと移って行ったそうです。
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室生寺といえば、石楠花と五重塔。
この党は先年の台風でひどく傷んだんですが、今はもとの姿に修理されました。
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階段の両側には石楠花が植えられていて、花の時期にはとても賑わいます

今は静か、そして、とても涼しい・・・・
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国宝の勧頂堂。屋根の反り具合がなんとも美しい。
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静かな境内を堪能したあと、朱塗りの反り橋から振り返ったところ。
山を背景に、静かにたたずむ室生寺です。
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このお寺は、女人高野の名の通り、どこもかしこも愛らしく清らかで、
室生川の川のせせらぎの音と、鳥の声が聞こえ、
山清水の滴り、湧水が心を洗うようでした。

そのせいか、境内には山から下りてきたのか、若い鹿が一頭。
恐れる風もなく私を眺めていました。
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下界へ戻るとうだるような暑さでした・・・・
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by nagiwi | 2009-07-07 22:21 | お寺と仏像 | Comments(12)