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風の中の小鳥

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「まことにはかなきものは、ゆくえさだめぬものおもい。風の中に巣をくう小鳥」(作大手拓次)私なぎの物思いの幾つかを・・・

佐保川の桜

世界中でコロナウイルスが猛威を振るい、町は息を潜めています。
春はいつも通りの春なのに。
奈良でも、感染者は20人以上となり、奈良公園も各寺社も閑散としています。
いつもの年なら、どこもかしこも桜が満開ですよ~、さあ、お花見です!と
アナウンスするところなんですが、今年は無理ですね。
せめて、この画像で桜をお楽しみください。
4月2日の佐保川堤です。
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佐保川は万葉集に沢山詠まれています。
特に、佐保川のそばに住んでいたと言われる大友坂上郎女の歌がたくさん。
この方は、大伴家持のおばさんで、私の大好きな歌を沢山詠んでおられます☆

千鳥啼く 佐保の河瀬の 佐々礼波 止む時もなし わが恋うらくは
大友坂上郎女

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前日は雨でこの日は曇り空、風は冷たかったですが、桜はほぼ満開☆
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江戸時代、この佐保川に桜を植えたのは、最後の奈良奉行の川路聖謨。
この方は、匿名で私財をなげうち、
荒れていた奈良公園に桜や楓を植え、平城京にも佐保川にも桜並木を作り、
貧民救済の基金をはじめるなどして
奈良の町民に慕われ、
離任するときには沢山の町人が別れを惜しんだと言われています。
170年前のその桜は数本だけ今も咲いていて
「川路桜」として親しまれています。
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大仏鉄道公園の枝垂桜も満開でした。
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# by nagiwi | 2020-04-07 12:31 | 奈良 | Comments(4)

法華寺と海龍王寺

法華寺と海龍王寺はともに平城京の北東に位置し、光明皇后の建立と伝えられています。
光明皇后は藤原不比等の娘でしたが、その不比等の邸宅だった場所を相続し、寺院としました。
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聖武天皇が東大寺を総国分寺と定めた時、法華寺は総国分尼寺となり、信仰を集めました。
光明皇后は、法華寺のから風呂で千人の垢を流すと願を立てたところ、
千人目が膿だらけの病人!
その膿を自ら吸い出したところ、
病人は如来の姿を現した、という伝説で有名ですね。
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大和の三尼門跡寺院の一つで、法華寺御所とも呼ばれました・・・あとの二つは、円照寺(山村御殿)と中宮寺(斑鳩御所)
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凛とした風情が漂います。
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本堂には、光明皇后を写したとも、檀林皇后嘉智子を写したともいわれる
榧の木の一木造りの美しい国宝十一面観音が鎮座まします。
また、こちらの雛絵式は、ひな祭りの原型ともいわれ
55体の善財童子がまつられます。
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江戸時代作庭の庫裏の庭園は普段は非公開。
幼いころに親元から引き離された門跡を慰めるために
京の御所の庭を写したと言われ
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何もかもが小さくて、可憐な造りが印象的です。
この燈籠は手のひらに乗りそう!
十一面観音と庭園は年に二度ほど特別公開されます。
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桜も咲き
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ミモザや
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アネモネ
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クリスマスローズ、他にも、山茱萸、椿や蘇芳など、様々な花が☆

海龍王寺は、法華寺の北東隅に建てられたので「隅寺」とも呼ばれ
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旅人や留学する人の信仰を集めています。
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ここには、重要文化財の鎌倉時代作と伝わる十一面観音が。
長く秘仏だったために、色鮮やかで飾り金具もそのままです。
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西金堂内の国宝五重小塔。
わずか4メートルの高さですが、薬師寺の三重塔を思わせる美しさ。







# by nagiwi | 2020-04-07 12:31 | 奈良 | Comments(0)

氷室神社と東大寺本坊

お水取りクライマックスの3月12日の氷室神社。
白木蓮が青い空に映え、ぽかぽか、春の風情~♪
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井戸には梅の花びらが浮かび、
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東大寺本坊は鏡池の南に位置して、普段は非公開ですが、この日は私たちボランティアがここでお弁当をいただきました。
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境内には山茱萸の花が咲き、桜が大きな壺にいけられてました。
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御庭もすごく立派~。
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山焼の後の茶色い若草山が見えます☆
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ほんとにいいお庭☆
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障子紙もおしゃれでした☆


# by nagiwi | 2020-03-29 02:15 | 奈良 | Comments(0)

三月の奈良

2月からこちら、コロナウイルスの額初的感染が世界的に広がって、テレビを見ても新聞を読んでも、そのニュースでいっぱい。
季節は春だというのに、どこもかしこも活動自粛になっているのに伴い、私たちのボランティアグループも活動休止しています。
当初は「すぐに活動再開できるよね~」とか思っていたんですが、なんだか長引きそう・・・・
だって、外国から日本に来る人がほぼほぼいなくなってきてますし・・・・・
駅の案内所での案内業務だけは続けていますが、9時から5時までに案内所を訪れた外国人が一桁という日もあるんですよね。
そして、そのゲストさんたちは日本在住で日本語ペラペラだったりして(笑)
英語を一言も話さずに終わる日がそのうち来そうです(涙)

そのうえ、今はちょうど総会の時期なんですが、大人数の集会はできないよね~。
どうしよう???
委任状を集めて、役員だけでやろう、ということになり、その資料が送られてきたり、
委任状を集めるメールが行き来したり。
そのうえ、6月に予定していた講演会をどうする???ということにまでなってきて、正直、毎日冷や汗~。
当初は6月までには収束するよね~と話してたんですが、どうなんでしょうね?
もう会場は抑えてあるし、何よりも講師の先生にお願い済みだったのに(涙、涙)
ここ二週間ほどが判断のリミットかなあ。
一日も早く収まってほしいです!!!!

ガイドに出られないので、有志で奈良坂あたりを歩いてきました。
まず、奈良豆比古神社へ☆
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以前に来た時より境内が整備されてます~。
式年遷宮があったみたい。
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見事なクスノキです☆

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   奈良豆比古神社から般若寺へと行く途中にある、鹿せんべいの工場・・・・今は鹿せんべい、売れないでしょうね。
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 雨の般若寺は、しっとりして、水仙が咲いてました。

少年刑務所を見た後、北山十八軒戸、多門城、河瀬家住宅、聖武天皇光明皇后合葬陵、と小雨の中を歩きました。
他に歩いている人も少なく、コースの評判が良くて、うれしかったです☆
このコース、以前にかるほさんに連れて行ってもらったところのパクリです(笑)

3月の奈良の行事といえば、東大寺のお水取り!
752年から一度の中断もなく続いてきた、不退の行ですもの、今年もちゃんとありましたよ~。
さすがに人出は少なかったですが、一昔前までのお水取りみたい。
東大寺の境内もこんな感じ。
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それに、今年は寒さもそれほどではなくて。
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疫病退散を祈ってきました。

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# by nagiwi | 2020-03-29 01:57 | 奈良 | Comments(4)

文楽☆

大阪の国立文楽劇場で行われていた初春文楽公演の午後の部
加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)
  草履打の段 廊下の段 長局の段 奥庭の段
明烏六花曙(あけがらすゆきのあけぼの)
  山名屋の段
を見てきました☆
友人と二人、先輩に連れて行ってもらったのですが、実は文楽をきちんと見るのは物凄く久し振り。
30年以上昔にちらっと見たことがあるだけなので、すごく緊張しました!
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文楽劇場は心斎橋の駅から1分。
中に入ると資料館があって、文楽の頭や台本など、色んなものが展示されています。
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 これは、主遣いの人が履く下駄!文楽では頭を使う人だけが顔を出し、この下駄を履いて演じるそうです。

先輩は文楽のファンで、御贔屓筋にお知り合いがあり、その方が楽屋にも連れて行ってくださいました。
    
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御贔屓は、桐竹勘十郎さん♪
普通だととても私たちがお会いできるような人じゃないのに~

 
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 開演前の舞台に連れて行って下さり
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気軽に写真に納まってくださっただけでなく
この日遣われる「お初」の頭を手に取って、やり方を見せてくだったり
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なんとまあ!
勘十郎さんの下駄を履かせていただきました!!!
もう私ったら、ずいぶん背が高くなって、勘十郎さんの横でにっこにこですね。
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なんと気さくなお優しい方なんでしょう♪
もうもう、すっかりファンになってしまいました☆

さて、文楽ですが
舞台も浄瑠璃も、すごく客席から近くて、その分迫力満点!
文楽では、演じるのがお人形で声が出ないので(当たり前ですが)筋もセリフも浄瑠璃で語られます。
歌舞伎の浄瑠璃はもう少し淡々としてるのが、文楽の浄瑠璃は力強く、直截で、実に面白い。
そして、勘十郎さんは~、そりゃあもう素敵でした☆
お人形の遣い手は一体につき三人ですが、頭を使う人だけは自分の顔を出し、他の二人は黒い頭巾をかぶっています。
だから、人形の顔の横には主遣い勘十郎さんの顔が見えるわけですが、最初のうちは見えていたその顔がいつの間にか消えて、
お人形だけが泣いたり笑ったり・・・・
でも、全部そうなるわけではなく、最初から最後までお顔の見える遣い手さんもあったような。
なんだか奥深いもののようです・・・・もっと見てみたい☆

四月には、義経千本桜をされるそうなので、また連れて行ってもらうことにしました♪













# by nagiwi | 2020-02-02 02:17 | Comments(2)

「まことにはかなきものは、ゆくえさだめぬものおもい。風の中に巣をくう小鳥」(作大手拓次)私なぎの物思いの幾つかを・・・


by nagiwi