風の中の小鳥

正倉院展☆

今年も正倉院展の季節になりました☆

この正倉院展、年々入場者が増えているみたい。
とりわけ、ここ2,3年は混雑が頓にひどくなっているので、
会期中のいつ、何時ごろに行くのが一番効率がいいんでしょう・・・

で、今年は、
丁度博物館学芸員課程のために前乗りでこられるかすみさんと、
ゆずさんと、私の3人で、
開催初日の27日の朝の8時から並んでみようということになりました。
勿論、開館は9時です。
こんな時間、
マニア(私たちのことですね)(笑)以外は来ないんじゃない、と思いつつ
朝から台風の余波か雨が降る中、私が8時5分過ぎに着いた時、
博物館には既に行列が出来てました。
d0007913_043194.jpg

ちょっとわかりにくいですが、博物館の通路に前売り券を持った人の列が!

当日券売り場にも別の列が出来ていて、ゆずさんをそこの先頭に発見。
8時10分前にこられたそうで、
その時は前売り券行列のほうも、ほんの2,3人だったとか。
前売り券をお持ちだったかすみさんは、そちらに並んでおられました。
私も当日券の方に並んでいると、あっという間にどちらの行列も膨れ上がり、
8時半に当日券売り場が開いたときに、前売りの行列は三重になっていました。
す、すごすぎ!
幸い、係員さんに聞いたら、かすみさんの横に入ってもいいとのことだったので、
私たち三人は無事に一列目の後尾辺りに並べました。
そのおかげで、いつもの押し合いへしあいの混雑はなく、
見たい物をゆっくり見られてほんとに良かったです☆
主な宝物はこちらからどうぞ天平の煌き

今回の出品は70品目で、目玉はやっぱり「紫檀金鈿柄香炉」
きらびやかで繊細な美しさが満ち溢れて・・・獅子が二匹居て、一匹は振り返ってます☆
「琥碧誦数」(琥珀の数珠)も綺麗でしたが、
奈良時代には殆ど使われなくなっていた勾玉が付いているのが珍しかったですね。
それに、「臈蜜」という、ミツバチの巣から取った蝋を、
直径10センチほどの円盤状に固めたものが、20個ありました~。
鋳造や彩色、艶出しなどの工芸に使われたんだとか。
面白いなあ!

ほかにも墨や筆、硯などの文房具や、臈纈や臈纈の屏風、精密な絵が描かれた墨絵弾弓、
花氈やお盆など、様々な模様の面白さが楽しめるものが沢山出ていました。

ゆっくり見て回っても、出て来た時はまだ10時半頃。
かるほさんとの約束の12時には時間があったので、お庭を見ながらお茶しました。
d0007913_044413.jpg

雨の庭も綺麗ですね。
正面のハナミズキは、この時期には必ず紅葉しています。

常設展も見て外に出ると、雨が上がって爽やかな空気が・・・
公園から奈良町を抜けて、「よく予約が取れた」と皆様に評判の
「ならまち知路留」に向かいます。
無事かるほさんとめぐり合い、細い路地を、ドンドンドンドンドンドン、奥に行くと・・・・
d0007913_05236.jpg

ジャスト12時にお店が開いて、中はこんな感じ
d0007913_051514.jpg

ランチはお魚か
d0007913_052444.jpg

お肉が選べます。
d0007913_053316.jpg

いかにも家庭的な料理が、うっすらと甘めのお味付け。
お店の前にも野菜がドンと置かれていましたが、自然な美味しさでしたね。
かるほさん、お世話をかけました、有難う!

計画では、頭塔、白毫寺、写真美術館、新薬師寺、志賀直哉旧居、と見て回る予定だったので、ここから東へ「頭塔」を目指したんですが・・・・
途中で思わぬ展開が(笑)

それは、かすみさんが道具やさんを覗いたことに始まりました。
なんだか高そうな道具やさんだったんですが、そこはかすみさん。
臆すること無く覗き込み、入っちゃったの~。
しゃ~ないので、私たち三人も後からおずおずと入って、辺りを見回してたら、
奥からお店のご主人が出てこられて、
「その軸は松永弾正の手紙です」
???
「あ、それは室町頃の」「いや、それは乾山」
はい???
床の間の柱は春日大社のものだって言わはるし。
わ、私たち、ここに居てもエエのかしら???とは思いつつ、
好奇心はメラメラと(笑)「これはなんですか」「あれ、素敵ですね」・・・・
そのうち、お茶と紅葉饅頭が出てくるし、
気軽に(!)持ってこられた箱の中からは、
尾形乾山と楽の宗入の合作という黒楽の茶碗!
次の箱からは、さっき正倉院展で見たのとよく似た「風字硯」
そのほかにも色々色々・・・博物館の図録に出てくるような逸品が、
箱の中からポコポコ湧いてくる~!!
こういうのって、手袋をしてみる物じゃないの?と溜息の私たち、
ご主人が、多分何も買わない(買えない)私たちに、
子供が自分の玩具を見せるように、
次々出しては見せてくださるその様子の気軽さと、
出てくる品々のあまりの素晴らしさと、
それらが息のかかる近さにある現実に、
頭の中に霞がかかったようでした。

1時間以上お邪魔して、歩き出してもまだ夢見心地でしたわ・・・
このお店は
道具屋河瀬
あの気さくに楽しげに私たちに色々見せてくださったご主人は、
実は「塔の茶屋」を経営している、趣味人としても有名なお方なのでした。
すごいよね~、流石かすみさんやわあ。

やや呆然としつつ頭塔にたどり着き入ってみると、なんだか異様なこの姿。
d0007913_054291.jpg

ここは私も始めて来ましたが、僧玄坊の首塚だと思ってたら、舎利塔だったらしい。
発掘されたのは半分だけ、残りはまだ森になってて、こういう風に石仏が顔を出してました。
d0007913_05529.jpg


続いて、奈良市写真美術館で「入江泰吉と奈良を愛した文士たち」(これ、素敵です!是非ご覧下さい!)を見て外に出ると、
写真館の木々は紅葉が始まってました。
d0007913_061057.jpg

そこから新薬師寺は目と鼻の先
d0007913_063111.jpg

いつ来ても優しげなお堂は雨にぬれ、萩はもう咲き終わりでした。
d0007913_064231.jpg

この辺りは静かな風情のあるお屋敷が並んでて、
手前の塀の上には「新薬師寺修二会」のお松明が乗ってます。
d0007913_065182.jpg

奈良公園には柿の木がよく似合いますね。

お屋敷町の中に志賀直哉旧居はあります。
ここのサンルームに座ってると、曇り空の一日はそろそろ暮れなずんできて。
少し歩き疲れた私たちですが、ちょっと文豪になった気分を味わいました(笑)

なんだか、思わぬ展開に少しぼ~っとしながら、夕食は「まんぎょく」で。
時間が6時だったせいか、それほど混んでると言う風でもなくて、
ゆったり座り込んでアレコレつまみながら、楽しくお喋り☆
d0007913_07128.jpg

ここのお料理は酒の肴向きの味付け。
昔の置屋を改装したお店、器はなかなか面白いし、味もいいんですが・・・・出てくるのがちょっと遅いかな。
とはいっても、ずっと喋ってたからあんまり気にはなりませんでしたけどね。

今日一日のことやら、学芸員過程のことやら、ゆずさんご夫婦の馴れ初めやら、私の孫自慢やら、あれこれ楽しくお喋りして、ふと気づいたら他の客さんがもういない・・・・時間を見たら9時前でした。
ほぼ13時間以上も、ご一緒にあちこち歩いたり、お喋りしたり、したことになりますけど、ほんとに楽しかった~。

素敵な自主スクーリングの一日になりましたが、次回は、夕食を食べ損ねた「鬼無里」リベンジをしたいなあ!

皆さん、またよろしくお願いします☆
[PR]
by nagiwi | 2007-10-29 02:16 | 博物館&資料館美術館 | Comments(14)
Commented by かすみ at 2007-10-29 09:36 x
私はおずおずでしたよん、なぎさん。やっぱり臆しますね、
大数寄道具屋さまは。
でも有難かったです、今でも夢見心地。ローマン・ガラスも
あったとおっしゃってましたが、それも恐らく茶席にお使いに
なったのですね。帰ってすぐホテルで(あそこにあったのは何?)
と記憶ひもとき。なぎさんのアップで、また書き入れました。
連れてって下さりホントにサンキュ!夫を引っ張りまた必ず行こう!
きっと何か起こる予感があった今回、それ以上の感動に感謝です!
Commented by Yuzukakio at 2007-10-29 09:42
奈良町、高畑界隈、特に志賀直哉旧宅の案内・解説で、
自主スクーリングが大変楽しく有意義な時間となりました。

お疲れ様でした。

ブログの記事、うちの方でも使わせていただきました。
Commented by nagiwi at 2007-10-29 16:34
かすみさん
いえいえ、かすみさんが居なかったら通り過ぎてたと思うご縁でした・・・感謝感謝はこちらの方です☆
今でも「あれって現実だったの?」と思うぐらい、ぼ~っとしてます。
ご主人共々、あそこに座り込んでるかすみさんが目に見える気がする~♪
あの古瀬戸、かすみさんとこに行きたがってたりしないですか(笑)
Commented by nagiwi at 2007-10-29 16:36
ゆずさん
お疲れ様でした~。
思いもかけない展開の一日になりましたが、これってほんとにご縁だと思います。恐るべし、かすみパワ~!
志賀直哉旧居がお気に召して何よりでした(ちょっと鼻が高い)(笑)
ブログでのご紹介有難うございます☆
Commented by かるほ at 2007-10-29 22:15 x
今回もサプライズ連続のとんでも小旅行となりましたが、
それがまたたまらないんだな、これが(笑)
また、行きましょうぞ>奈良県内どこへでも♪

鬼無里があんなに人気だとは思わず(失礼!)予約無しだったのは失敗だったけど、
私は初まんぎょくできたので、怪我の功名★
また、レアなところ探していきましょ~♪
Commented by かすみ at 2007-10-30 09:26 x
古瀬戸もですが、なぎさんお目当ての扁壺、時代はいつ位か?
あの板敷きも「実はこれ正倉院の・・・」ほどのサプライズも
ありそう。酔いしれ、まだ続行中です。
Commented by nagiwi at 2007-10-30 21:07
かるほさん
まったくとんでもなかったですね(笑)
でも、何もかも予想通りだったら、つまんない~!
こういう思わぬ出会いが、お出かけの大きな楽しみですよね☆
まんぎょくのソファは座り心地が良くて、まったりしましたね~。
たっぷりきれいなものを見て、美味しいものを食べて、楽しくおしゃべりする自主すくーりんぐ、また行きましょうね!
Commented by nagiwi at 2007-10-30 21:17
かすみさん
あの板敷き、よかったですよね~☆
私はとても買えないけど、また行って、しみじみ、いろいろ、あれこれ、見たいわ~(笑)。
HPによると、あそこにかかってた翁面は鎌倉時代ですって・・・
Commented by かすみ at 2007-10-31 10:15 x
なぎさん情報多々ありがとう!そういえば・・・と、10年まえの
『別冊太陽』取り出しました。もう手擦れたのを。「101人の古美術」
特集。そこにありました!河瀬虎三郎・奈良茶の数寄者。
それから本当にとてつもない大冒険をした私たちをまた、反芻した
次第です。グラビアに載っていたのは東大寺二月堂の御櫃。それを
水差し見立てにしたもの。これであとは推して知るべし。次の時、本
持参で行きますね。
Commented by なぎ at 2007-10-31 23:35 x
かすみさん
そうか~、「太陽」に載るほどの人だったんですね~、あの方のお父様は。
奈良茶の数寄者とは・・・・私たちってとっても恐れ多いことしたんですね・・・・
知らないって怖いですね~。
でも、知らなかったから、あの道具やさんに入れたのかも。
知ってたら、覗くだけで満足してたような気がしますね。
その本、今度見せてくださいませ。
Commented by 朱雀 at 2007-11-02 21:27 x
13時間に亘る行動記録、有難うございます。十四、五年前に頭塔に行ったときは四方が崩れかけてボロボロだったように覚えていますが、最近訪問して復元されていて安心しました。文化財も保存に金をかけるのも大切です。
Commented by lilakimono at 2007-11-05 15:44 x
物凄く中身の濃い一日で、拝見しながら、皆さん凄いパワーだわ~と驚きました。
長い時間ご一緒できるって、ステキですねぇ。

正倉院、リベンジしなくては・・・・などと言いつつ、いつも駆け足で知識欲は物欲(と異常唱欲)に負ける私・・・・・
Commented by nagiwi at 2007-11-05 17:40
朱雀さん
おそレスでスイマセン(ペコリ)&長いレポートにお付き合いいただいてありがとうございました(笑)
昔は確か、きったない土の山でしたよね<頭塔
見学希望者は、ご近所のうちに声をかけて開けてもらうのが、鄙びてて良い感じです
Commented by nagiwi at 2007-11-05 17:43
りらさん
有難うございます~♪
私は次の日は休みでしたが、他のかたがたは講義があったんですよ(汗)
すごいエネルギーですよね~。

私の場合、一番強いのは、食欲、次は物欲かな(爆)
<< 正倉院展、再び☆ 長男が結婚しました☆ >>