国宝十一面観音in京都

今年の四月、琵琶湖畔で出会った十一面観音に魅せられて始まった
友人と私の、7体ある国宝十一面観音を全部見よう!という企画も、
ついに最終回となりました。

最後を飾るのは、京都の六波羅蜜寺の十一面観音。
このお寺は、平安時代中期、空也上人によって開かれたそうです。
空也上人って、中学や高校の教科書で一度は見たことがあるはずですね。
疫病が京の都に蔓延した平安中期、自分の彫った十一面観音を車に乗せて、
念仏を唱えながら市中を引き歩き、病人を癒して歩いたとか。
阿弥陀聖とか市聖、市上人と称されて、浄土教の先駆者とも言われていますね。

この六波羅には平安末期には平家の屋敷が立ち並び、
鎌倉時代には六波羅探題が置かれた場所でもあります。
京都は歴史がミルフィーユのように重なっている、というのは私の大好きなフレーズなんですが、
六波羅の歴史はまさにミルフィーユのように折り重なりあい、今日に至っています。

その空也が引いて歩いた十一面観音が、今回私たちのお目当ての国宝です。
250センチ余りの大きな木造一木造り。
秘仏とされていて、12年に一度辰年に開帳されるものなんですが、
今回、中興の祖である花山法皇の千年忌で特別に公開されていました!
いや~本来なら三年は待たなくちゃいけなかったんですよね~。
私たちって、ラッキ~♪

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何度かの戦火を潜り抜けた本堂は1362年の再建。
江戸時代までは広い寺域を誇ったこのお寺ですが、明治の廃仏毀釈で、現在は市街地の中です。
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平清盛の塚や、阿古屋のお墓もある…

こちらの十一面観音は、平安時代の作らしいまろやかな体つきと、ふくよかなお顔でした。
お手先からは七色の糸が五鈷杵につながって、結縁となっていたので
五鈷杵に触れてゆっくりお参りしながら、この半年余りに拝観してきた7体の観音像に思いを巡らせて。
それぞれの仏像の細かな特徴は忘れても、まとっておられた雰囲気は忘れないものですね。

宝物庫に収蔵された仏像をいくつか拝観して本堂に戻ってきたら、ちょうどご加持が始まるところ。
一人づつご住持の前に座らせて頂いて、五鈷杵を持って手を合わせ、
観音への願いを念じさせて頂いて加持を受けた後、内陣に入ってご焼香をするという
思いがけない展開になりました。

特別御開帳のため、日に何度かご加持が行われているようでした☆
私たちって、ほんとにまったくラッキ~だわ♪

こちらのお寺は数珠を持ち、念仏を唱えておられる参拝客も多く、信仰を集めていることがよくわかりましたが、
若い女性が多い気がします…
仏像ブームのせいかしら?

お寺のそばには、「幽霊子育て飴本舗」というお店があります。
江戸時代に、妊娠中に亡くなったお母さんのお墓の中から赤ちゃんの泣く声がするので、
掘ってみると、男の子が泣いていて。
近くの飴屋さんには毎晩若い女性が飴を買いに来ていたのが、坊やが見つかってからはぱったり来なくなったそうで・・・
きっと、幽霊が赤ちゃんに舐めさせるために買いに来たに違いない、ということから
幽霊の子育て飴、として有名になったそうですが…・
その飴屋さんが今もあるなんて、しかも、ほんとに小さなお店でびっくり!
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これで十一面観音巡りは一応終わったんですが…・
なんかすごく良かったよね…これもご縁よね…・次は何にしようかな…
などと話し合っています…・
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Commented by lilakimono at 2009-11-26 05:11
遂に完走されたのですね~。
あ、完走と言うのは変でしょうか?

六波羅蜜寺の特別公開に当たるというのが、もうラッキーですものねぇ。

仏像、ブームなんですかぁ!!

私はなぎさんの日記を拝見して「お陰」のおすそ分けをいただいた気になってます~。
Commented by nagiwi at 2009-11-27 00:14
りらさん
六波羅蜜寺の特別開帳は、りらさんが教えてくださったんですよね。
おかげさまで、何年も待たずに拝観できました。
ほんとにありがとうございます☆

最近は若い女性の間で仏像がブームなんだそうで、この日も参拝客の中には若い女性がたくさんおられました!

7体拝見した最後のお寺で、結縁のご加持にあずかれるなんて、ほんとにラッキ~♪って言う感じです☆
Commented by marie004 at 2009-12-05 12:58 x
六波羅というと、やっぱり平家物語ですねえ…
花山法王というと、藤原氏にだまされて出家してしまった若い天皇さまでしょうか?こちらは大鏡かしら。本当に歴史がミルフィーユのように重なっているんですね。

若い女性が仏像ブームなんですか!
そう聞けば、なんだかお寺さんに行きたくなってきましたわ。
Commented by nagiwi at 2009-12-07 00:16
りらさん
そうそう、愛していたお妃に死なれてがっくり来てた天皇に、藤原道兼?が、「一緒に出家しましょう」と誘って自分だけ逃げちゃったんですよね。
ひっど~い(笑)

どこかのお寺にご一緒したいですね~!
Commented by sana at 2009-12-16 17:12 x
歴史がミルフィーユ!まさしく!
六波羅蜜って、そういう意味だったんですね!
初めて知りました~。
花山院て、色々あった方ですよね~。
中宮定子のお兄さんと恋のさや当てとかありませんでした?

完走、おめでとうございます。
さて次は‥?
Commented by nagiwi at 2009-12-17 08:58
sanaさん
あ!
ややこしい書き方をしてしまいましたが、六波羅蜜って言うのは菩薩が納めなくてはいけない6つの修行(布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)のことだそうで、そこからお寺の名前を付けたんですね。
で、この場所はそれ以後もいろんな歴史の重なりあったところなので、ミルフィーユみたいかな、と私が勝手に思ってるんです・・・・

花山院に中宮定子のお兄さんが矢を打ちかけたんでしたっけ?
確か出家後の話だったかと。
賑やかな人ですね~(笑)

次は・・・・・どこへいきましょうか~。
by nagiwi | 2009-11-26 00:14 | お寺と仏像 | Comments(6)