2009年 07月 21日
国宝十一面観音in 大阪
7つある国宝十一面観音を全部見たい!という友人のリクエストをうけて始まった国宝めぐりに、
7月18日に大阪府藤井寺市に行ってきました。
今回のお目当ては、藤井寺市の道明寺にあって、毎月18日に開扉されるんです。
この藤井寺市というところは、私の家から車でならすぐそこなんですが、電車で行くと、遠い!
せっかくここまで行くのだから近くに何かあるかしら、と検索してみたら、
藤井寺市には葛井寺(ふじいでら)というお寺があって、ここには国宝の千手観音があるとのことなので、それも見よう!ということに決定。
大阪府内の国宝仏像は4体で、そのうち2体がこの藤井寺市にあるんです~。
ま、このあたり河内飛鳥は、古市古墳群があったりして飛鳥時代より栄えたところ。
葛井寺は、百済王族の子孫である渡来人系氏族葛井連(ふじいのむらじ)の氏寺として、
8世紀中頃に創建されたと推定されるそうですし。
道明寺周辺は、菅原道真の祖先にあたる豪族、土師(はじ)氏の根拠地で、
道明寺は土師氏の氏寺として建立されたのが始まりだとのことでした。
確かに、近鉄の駅にも土師の里というのがあったり、道真ゆかりということで道明寺天満宮がありました。
午前中は今にも雨が降りそうだったのに、待ち合わせのお昼ごろにはものすごい青空(笑)
藤井寺の駅前からは彼女の車で、葛井寺までナビが連れて行ってくれます☆
国道を一筋入って、昔ながらの細い道が家並みの中を通って行くと
重要文化財の四脚門が
この日は月に一度の千手観音の特別開扉ということで、西国三十三ヵ所参りのバスも来て
広々と明るい境内は結構にぎやかです。
こちらの千手観音は脱活乾漆造り、ふつうは千手観音といっても40本ぐらいのお手があるだけですが、
ほんとに千本の手がありました(実際は1041本)。
ほんまもんの千手って、唐招提寺の千手観音とここぐらいかな?
このお手は全部外れるそうで、どれもかけてないって、奇跡的ですよね~。
天平仏らしいゆったりとしたお顔だちで、いいものを見せて頂きました!
近くで軽く休憩した後、お目当ての道明寺へ。
しかし、ここへ行くにはまたもや古い町並みを通って行くんですが、
道は狭いし、お寺の前の駐車場も門前にあるような、ないような(笑)。
こちらは尼寺だそうで、如何にも尼寺らしい清らなたたずまいのお寺で
境内の白砂にはきれいな箒目が。
こちらの十一面観音はカヤの木の一木造り。
金箔や漆を使用しない生地仕上げの檀像ですが、思ったより小さくて、それも尼寺らしいですね。
軽く右足を一歩前に出した動きのあるお姿で、請来仏ではないかとも言われているそうです。。
本堂前の水盤には百合の花が浮かべられていました。
この日はもう梅雨が明けたのかと思うほど暑くて、車のありがたみが身にしみました(笑)。
これで、私たちが見た国宝十一面観音は4体になりました。
次はどこに行こうかな~♪
7月18日に大阪府藤井寺市に行ってきました。
今回のお目当ては、藤井寺市の道明寺にあって、毎月18日に開扉されるんです。
この藤井寺市というところは、私の家から車でならすぐそこなんですが、電車で行くと、遠い!
せっかくここまで行くのだから近くに何かあるかしら、と検索してみたら、
藤井寺市には葛井寺(ふじいでら)というお寺があって、ここには国宝の千手観音があるとのことなので、それも見よう!ということに決定。
大阪府内の国宝仏像は4体で、そのうち2体がこの藤井寺市にあるんです~。
ま、このあたり河内飛鳥は、古市古墳群があったりして飛鳥時代より栄えたところ。
葛井寺は、百済王族の子孫である渡来人系氏族葛井連(ふじいのむらじ)の氏寺として、
8世紀中頃に創建されたと推定されるそうですし。
道明寺周辺は、菅原道真の祖先にあたる豪族、土師(はじ)氏の根拠地で、
道明寺は土師氏の氏寺として建立されたのが始まりだとのことでした。
確かに、近鉄の駅にも土師の里というのがあったり、道真ゆかりということで道明寺天満宮がありました。
午前中は今にも雨が降りそうだったのに、待ち合わせのお昼ごろにはものすごい青空(笑)
藤井寺の駅前からは彼女の車で、葛井寺までナビが連れて行ってくれます☆
国道を一筋入って、昔ながらの細い道が家並みの中を通って行くと
重要文化財の四脚門が
この日は月に一度の千手観音の特別開扉ということで、西国三十三ヵ所参りのバスも来て
広々と明るい境内は結構にぎやかです。
こちらの千手観音は脱活乾漆造り、ふつうは千手観音といっても40本ぐらいのお手があるだけですが、
ほんとに千本の手がありました(実際は1041本)。
ほんまもんの千手って、唐招提寺の千手観音とここぐらいかな?
このお手は全部外れるそうで、どれもかけてないって、奇跡的ですよね~。
天平仏らしいゆったりとしたお顔だちで、いいものを見せて頂きました!
近くで軽く休憩した後、お目当ての道明寺へ。
しかし、ここへ行くにはまたもや古い町並みを通って行くんですが、
道は狭いし、お寺の前の駐車場も門前にあるような、ないような(笑)。
こちらは尼寺だそうで、如何にも尼寺らしい清らなたたずまいのお寺で
境内の白砂にはきれいな箒目が。
金箔や漆を使用しない生地仕上げの檀像ですが、思ったより小さくて、それも尼寺らしいですね。
軽く右足を一歩前に出した動きのあるお姿で、請来仏ではないかとも言われているそうです。。
本堂前の水盤には百合の花が浮かべられていました。
この日はもう梅雨が明けたのかと思うほど暑くて、車のありがたみが身にしみました(笑)。
これで、私たちが見た国宝十一面観音は4体になりました。
次はどこに行こうかな~♪
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sana
at 2009-07-24 20:58
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1041本の手!
すくい取って下さりそうですねえ~。
藤と葛って同じなんでしょうか…?ちょっとふしぎです。
なんて清らかなたたずまい…
素敵なところへ行ってらしてたんですね~。
すくい取って下さりそうですねえ~。
藤と葛って同じなんでしょうか…?ちょっとふしぎです。
なんて清らかなたたずまい…
素敵なところへ行ってらしてたんですね~。
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nagiwi at 2009-07-25 00:19
sanaさん
葛をふじと読むなんて、私も初めて知りました。
どちらも蔓だから?
十一面観音と千手観音は、密教と一緒に同じ時期に日本に入ってきたらしいんですが、先に十一面観音信仰が流行し、次に千手観音がはやったらしいんです~。
たいていは40本ぐらいの手が付いてて、ほんとに千本あるのは珍しいです。
大阪の町なかのお寺ですが、境内は静かで清らかで、外の喧騒がうそのようでした。
葛をふじと読むなんて、私も初めて知りました。
どちらも蔓だから?
十一面観音と千手観音は、密教と一緒に同じ時期に日本に入ってきたらしいんですが、先に十一面観音信仰が流行し、次に千手観音がはやったらしいんです~。
たいていは40本ぐらいの手が付いてて、ほんとに千本あるのは珍しいです。
大阪の町なかのお寺ですが、境内は静かで清らかで、外の喧騒がうそのようでした。
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りら
at 2009-07-25 03:01
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nagiwi at 2009-07-25 15:37
りらさん
尼寺って、どこといってふつうのお寺と造作が違うわけじゃないのに、独特の雰囲気があるような気がします。
ここの尼君は京のお公家さんからおいでになっていたそうで、そのせいか、どこか雅やかですね☆
尼寺って、どこといってふつうのお寺と造作が違うわけじゃないのに、独特の雰囲気があるような気がします。
ここの尼君は京のお公家さんからおいでになっていたそうで、そのせいか、どこか雅やかですね☆
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marie004
at 2009-07-30 14:00
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先日、高知の室戸岬にある四国八十八カ所のお寺(むずかしい名前でした~)に行ってきました。最果てにあるお寺にふさわしく、由緒ありげな伽藍は色あせて古びてましたが、かえって歴史を感じさせるいい風情だなあと…… そこまで考えて、あれれ、お寺も仏像も創建当時は極彩色だったんだ、と。もしや、その十一面観音さまも真っ白なお肌に真っ赤な唇緑の髪(は、ないか・笑)金色のお召し物だったのでしょうか?
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nagiwi at 2009-07-30 20:24
marieさん
お寺っていうものが古色蒼然としてるって思いがちですけど、創建当時は朱塗りの柱に金襴で覆われてたものなんですよね。
お寺さんって派手好み(笑)
道明寺の十一面観音は、漆塗りも彩色もされてない木造だったようですけど、衣の襞に彩色が残ってたりして、往時の美しさがしのばれる仏像もありますよ~。
お寺っていうものが古色蒼然としてるって思いがちですけど、創建当時は朱塗りの柱に金襴で覆われてたものなんですよね。
お寺さんって派手好み(笑)
道明寺の十一面観音は、漆塗りも彩色もされてない木造だったようですけど、衣の襞に彩色が残ってたりして、往時の美しさがしのばれる仏像もありますよ~。
by nagiwi
| 2009-07-21 16:40
| お寺と仏像
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